和食にもぴったり合う
日本の「塩尻」ワイン
最近、国内外で注目されている日本ワイン。
全国に280以上のワイナリーがあり、国際的なコンクールで、権威ある賞を次々と受賞。世界的な和食ブームを背景に、和食に合うワインとして急速に知名度を高めている。
その最前線にあるのが、長野県のほぼ中央に位置する塩尻市で生まれたワインだ。
長野県は、全国有数のぶどうの産地。
なかでも、日照時間が長く、昼夜の寒暖差が大きい塩尻は、ワイン専用のぶどうの生産量が全国トップクラス。
日本一の生産量を誇る、フランス・ボルドー原産のメルローを始め、シャルドネ、カベルネ・ソーヴィニヨン、日本の風土に合わせて開発されたマスカット・ベーリーA、アメリカ原産のナイアガラ、コンコードなども育てられている。
広大なぶどう畑に
個性豊かな16のワイナリーが点在
2014年6月、塩尻市はワイン特区(構造改革特別区域※)に認定。
小規模ワイナリーが設立しやすい環境が整っているため、意欲的なつくり手が集まってくる。
多種多様なぶどうが栽培され、100年続く老舗もあれば、つい最近、ぶどう畑を耕しはじめた個人醸造家もいて、常に新しい風が吹いている。
塩尻のワインが個性豊かであるゆえんだ。
※通常、ワイナリーを設立するためには、酒税法により、通常年間6キロリットルの見込数量が必要だが、ワイン特区の塩尻市内では、2キロリットルの見込数量でも、製造免許を受けることができる。
2019.11.04(月)
文=伊藤由紀