#04 『本と鍵の季節』

 放課後の図書室で、暇をもてあますのは心優しい堀川と、ほどよく皮肉屋の松倉。彼らふたりの図書委員のもとに持ち込まれるいくつかの謎とは。

この小説のバディ
「堀川次郎&松倉詩門」

「むしろ松倉には、奇妙な体験からは一歩身を引きたがるようなところがあった。だけど僕がおかしなことに関わったとき、たいていあいつが隣にいたことも事実なのだ。」

異なる推理を披露する少年たち

 高校の図書委員の堀川と松倉がさまざまな謎に遭遇、解決。

 いわゆる探偵役&助手役を担うのでなく、ともに異なるアプローチからの推理を披露する、ダブル探偵もの。

 親しいがどこか距離のあるふたりの友情の物語としての読み心地も。

本と鍵の季節

著者 米澤穂信
集英社 1,400円
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2019.10.16(水)
Text=Asayo Takii
Photographs=Hirofumi Kamaya, Ichisei Hiramatsu〈cutout〉

CREA 2019年11月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

今、気になるいい男。

CREA 2019年11月号

仲の良さにこころときめく
今、気になるいい男。

定価820円

楽しそうにしている“彼ら”を見て、なぜだか幸せな気持ちになったことありませんか? ときに心掴まれ、ときに憧れを抱かずにはいられない。そんな関係性を誰かと築いている「いい男」たちが集ったこの1冊。さあページをめくって、横からそっと覗いてみては。表紙を飾る東方神起のスペシャルインタビューも必見です!