何を食べるか迷うほどの
充実レストラン
小高い丘全体にリゾート施設が点在する「ビュルゲンシュトック ホテルズ&リゾート」には、4軒のホテルがあることは前述の通り。
それぞれに1~2軒のレストランがあり、一軒家のレストランも含めると、施設全体で9軒のレストランがある。毎日どのレストランに行くか迷うことになるけれど、なかでもお勧めの3軒をご紹介したい。
中東料理レストランの「シャーク」は「パレス ホテル&カンファレンス」とチャペルの間にある一軒家のレストラン。
湖を一望できる素晴らしい景色を眺めながら食事をすることができる。夏はテラスが気持ちいいし、食後にはアラビア圏ならではのシーシャバーで、水タバコを楽しむことができる。
メニューは、火を通した野菜がメインのモロッカンサラダや、ラム、チキンなどのケバブ、クスクスなど。自家製パンもアラビアスタイル。
最後に甘いモロッカンスイーツにアラビアコーヒーと水タバコをふかせば、まるで眺めのいいアラビアンリゾートに行った気分になる。
「ビュルゲンシュトック ホテル&アルパイン スパ」内には、アジアンレストラン「スパイシーズ」があり、アジア各国のさまざまな料理を楽しむことができる。
少人数ならカウンター越しに活気あるオープンキッチンを眺めながら食事できるテーブルがお勧めだ。日本食は日本人シェフが腕を振るっている。
「パレス ホテル&カンファレンス」にあるのは、ファインダイニングの「リッツコーフィン」。
このホテルに長く滞在していたオードリー・ヘップバーンのたくさんの写真が飾られた廊下を通り、シャンデリアが美しいラウンジを抜けるとメインダイニングとなる。暖炉があったり、鍋がディスプレイしてあったり、温かみがあるインテリアだ。
ロール状にしたサーモンをディルのクリームで包んだ手の込んだ前菜に始まり、仔羊のテンダーロインには目の前でソースをかけていただく。
デザートはお皿の上にふたつのボールが載っていた。ひとつはクリームで包んだ桃のコンポート、もうひとつはシャンパンをたっぷり含んだサバラン。
どのお料理も驚きがあり、それぞれに丁寧に作られたソースが使われていて、さすが老舗リゾートのファインダイニングといえるディナーだった。
2018.12.04(火)
文・写真=たかせ藍沙