ミニマリストやシンプルライフが流行っている。今月の特集にも「ミニマリスト」が登場するというじゃないか。わたしもA型のせいか、母親が潔癖性だったせいか、けっこう片付け好きだ。いらないものをすぐ捨てたり、髪の毛を身体用の石けんで洗ってみたり、何か減らせるもんなら減らしたい。

 そういうライフスタイルを送る人って、どんなファッションが定番なのかなと気になって調べてみた。調べたといっても意外とまわりにはいないので、ブログや雑誌を見てみた。シンプルじゃない人たちと同じく、一辺倒ではなく、目指す雰囲気によってタイプが分かれる。極端系、動きやすさ重視の生活系、フェミニンな感じのキレイ系、仕事バリバリカッチリ系。わたしが見た感じだとこの4つだろうか。

 極端系の人は男も女も同じような感じである。ちょっとずれるけど、中学の時の担任の体育の先生を思い出す。黒いトレーナーに、青いジャージ、白い靴下という格好を365日続けていた。夏は上が黒いTシャツになるだけ。生徒の中で、洗濯していないとか、同じ服を何枚も持っているとか、休日に見かけたけど同じ格好だったとか、都市伝説みたいに噂になっていた。あれもミニマリストって言うのかな……。先生はのりピーと同じ誕生日が嫌だ、と言っていたことも思い出した。どうでもいいんだけど。

 動きやすい服装重視の生活系は、だいたいワーキングママで、忙しくて自分に構えないので持ち物を減らして、その分子どもと遊ぶ時間やお料理の時間を増やそうという人が多い。ブログなんかを読むと、実にマメに家事をしていて、たいそう立派である。キレイ系はもっとコンサバっぽい。子どもはいない。結婚していない場合も。シンプルな服にちょっと流行りのものを足して。寒くなったらトレンチコートを颯爽とはおるのだ。流行のものはユニクロとかZARAとか低価格のブランドで補う。ヨレヨレしたら捨てちゃうから、いつも旬なキレイなものを着ている。カッチリ系は、常に白か黒のジャケットにスカート。みなさんストイックなので、もっとダサいのかと思ってたら想像以上にオシャレである。さらにまめに掃除もし、無駄なお金を使わず、健康的な食事。ちゃんとしている。非の打ち所がない。

 よーく見てよーく考えて行動するから、失敗しないし偏らない。まわりの人を思い返すと緑色の服ばかり着ている人(ふたりぐらい思い当たる)とか、黒ずくめの人とか、なぜかヨレヨレの服を着ている人とか、そのだらしなさこそおもしろかったりする。シンプルライフは憧れるけど、平均点の人が増えると変な人が減ってしまうのがなにやら悲しい。