火山と氷河の国アイスランドの自然は、これまでの価値観をがらりと塗り替えるほどドラスティック。クジラが暮らす北極海に、茫漠とした大地に迫力の瀑布、目にする全部が冒険だ。
フィンランドでストップオーバーすれば、洗練のデザインに彩られた街歩きも楽しめる。
人智を超えた大自然と、人の感性が生むデザイン、いわば両極の醍醐味を一度の旅で!
ダイヤモンド・サークルで
アイスランドの魅力を体感

アイスランド北部には、見どころを押さえた「ダイヤモンド・サークル」(または「ダイヤモンド・リング」)と呼ばれる、一周約260キロの周遊道路がある。
ホエール・ウォッチングのフーサヴィークもこの中に含まれるが、ここでは活火山による恩恵やスケールの大きな自然にフォーカスしてみよう。

ダイヤモンド・サークルを走る車窓には、うっすらと苔をのせた漆黒や茶色の溶岩大地が広がる。雲の流れが速く、雲間から差し込む太陽の光が力強い。ダークな色調の風景が続いたかと思うと、鮮やかなミルキーブルーの湖が視界に飛び込んでくることも。

民家はたまにしか見かけず、ヨーロッパ随一の人口密度の低さと聞いて納得する。人為的なものが少ないせいか、自然に放り込まれた感覚が大きい。

2018.08.08(水)
文・撮影=古関千恵子