火山と氷河の国アイスランドの自然は、これまでの価値観をがらりと塗り替えるほどドラスティック。クジラが暮らす北極海に、茫漠とした大地に迫力の瀑布、目にする全部が冒険だ。
フィンランドでストップオーバーすれば、洗練のデザインに彩られた街歩きも楽しめる。
人智を超えた大自然と、人の感性が生むデザイン、いわば両極の醍醐味を一度の旅で!
ダイヤモンド・サークルで
アイスランドの魅力を体感
![火と氷の国をアイスランド北部で体感する。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/f/b/-/img_fb42b5cafe657662fe104d268f4a0eef102270.jpg)
アイスランド北部には、見どころを押さえた「ダイヤモンド・サークル」(または「ダイヤモンド・リング」)と呼ばれる、一周約260キロの周遊道路がある。
ホエール・ウォッチングのフーサヴィークもこの中に含まれるが、ここでは活火山による恩恵やスケールの大きな自然にフォーカスしてみよう。
![ダイヤモンド・サークルという周遊道路を走っていると、地熱施設らしきものをたびたび見かける。アイスランドは1969年から地熱発電をいち早く取り入れた国。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/e/5/-/img_e524c9a644566e097a22e352a71d408a112216.jpg)
ダイヤモンド・サークルを走る車窓には、うっすらと苔をのせた漆黒や茶色の溶岩大地が広がる。雲の流れが速く、雲間から差し込む太陽の光が力強い。ダークな色調の風景が続いたかと思うと、鮮やかなミルキーブルーの湖が視界に飛び込んでくることも。
![渋めな色彩の風景の中、鮮やかなブルーの湖が視界に飛び込むとハッとさせられる。煙をたちのぼらせているのは、地熱発電所。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/a/c/-/img_ac1fff9b94eedc54371efa701b55af3c81635.jpg)
民家はたまにしか見かけず、ヨーロッパ随一の人口密度の低さと聞いて納得する。人為的なものが少ないせいか、自然に放り込まれた感覚が大きい。
![各家庭で作られているという“温泉まんじゅう”ならぬ、“温泉ライ麦パン”。美味! 自然と折り合いをつけながら、郷土の味が生まれる。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/9/2/-/img_928b193c8578b73cbc5f455da5f332bf168402.jpg)
2018.08.08(水)
文・撮影=古関千恵子