ご褒美代は手取りの10%を目標に

 被服費、美容費、レジャーなどにかけるご褒美代の目安は手取りの10%程度です。手取り26万円の人の場合は月2万6000円程度。予算を作っておかないと際限なくかけてしまうからです。

 今、ご褒美に20%かけているという人は、いきなり10%を目指すのではなく、とりあえず15%にするなどと徐々に下げていっても構いません。ここでそれぞれの費用の整理の仕方を考えていきましょう。

 たとえば、被服費やレジャーなどは半年や1年に一度贅沢にかけると決めるのも手です。買い物や旅行のための積み立てをしてもいいですね。

 デパートの友の会は1年間で6万円積み立てると6万5000円分の商品券がもらえるので、実質利回りは8.3%に。毎月5000円を積み立てて本当に欲しい物と出会えたら商品券を使うようにすると、お買い物もおトクになります。

 旅行も計画性が大切です。ヨーロッパの人はバカンスにかけるお金を毎月積み立てしていたりするそうです。定期預金の他にも旅行会社や航空会社の旅行積立を利用して積み立てをしてもよいでしょう。

 たとえばANAの旅行積立プランは、1年間で98412円積み立てると10万円分の旅行券になるので年利換算すると約1.6%になります。

 ただし、デパート友の会や旅行積立は預金よりも利率は高いのですが、現金ではなく商品券などサービスでの受け取りとなります。それぞれの会社の倒産リスクがまったくないとは言えないため無リスクではありません。

ご褒美代のなかでの「選択と集中」が大切

 次にマッサージや美容院などのセルフケア、基礎化粧品にかけているお金を1カ月単位で計算してみましょう。

美容院(2カ月に一度6000円) ……1カ月3000円
基礎化粧品……1カ月5000円
合計……8000円

 基礎化粧品は使っている化粧品の値段を消費する期間で割って計算してみてください。たとえば、2000円の化粧水を2カ月で使用するなら1カ月当たり1000円といった具合です。

 この計算をしていくと「美容費ってなんて高いのだろう」と思わされるはずです。コスメは使いかけで他の商品に変えるのではなく使い切ることも大切になります。また、同じ商品ならばネットで少し安く購入するのも手です。

 ここまででレジャーの積み立て8201円、商品券の積み立て5000円、美容費8000円を合計するとすでに2万1201円に。マッサージやネイルにも頻繁に通うとさらに支出はかさみます。また、習いごとも月謝以外にも道具などなにかとお金がかかりますね。

 そのため、全部を過大にするのではなく、習いごとをするなら洋服や美容費にかけるお金は減らすなどの選択と集中が大切です。ちなみに、男性はこうしたご褒美支出が少ないです。そのため、貯金や投資に回したりする金額が高めなのです。

 私も洋服を買う枚数を減らすことにより、その分交際費など他の支出に贅沢に配分できるようになりました。少しずつでもいいのでご褒美代を減らせるようにしていきましょう。

Column

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大人の女性なら知っておきたいマネーの知識を、普通のOLからファイナンシャル・プランナー(FP)になった、花輪さんが教えます!

2012.05.13(日)
text:Yoko Hanawa
photograph:Tamon Matsuzono