紅葉を美しく撮影するコツ その2
「単調になりがちな写真にメリハリを」

綺麗な光を見つけたら、速攻撮影! 光は一瞬で消えることもあるからね。(レンズ 28-300mm | F3.5-5.6 | 300mm | F5.6 | 1/60秒 | ISO100 | WB晴天)

 紅葉を見た時、「美しい~!」と感動して撮ったはずなのに、出来上がった写真を見ると「あれ? 全然綺麗じゃない。もっと綺麗だったのに……」と悲しくなったことがないだろうか? 一本の木から生える葉っぱは皆、同じ形。そんな単調な状況でポイントを決め、メリハリをつけるには、どうすればいいのだろう。

2枚の葉っぱを主役に思いっきり、ピントの深さを浅くしてF値2.8で撮影。(レンズ 24-70mm | F2.8 | 58mm | F2.8 | 1/320秒 | ISO100 | WB晴天)

 注意するべき点がある。それはポイント。画面の中で自分が一番撮りたい部分(ポイント)を決めて、被写界深度F値をF5.6以下の数字にして、ピントの深さを浅めにしよう。そしてそのポイント部分をカメラ内蔵のスポット測光で露出を決めて撮る。

同じ形の葉っぱが沢山重なっている時は被写界深度を利用して、遠近感を出す。(レンズ マクロ60mm | F2.8 | 60mm | F5.6 | 1/100秒 | ISO100 | WB晴天)

 すると画面に陰影がつき、なおかつピントが合っていない部分がボケて、ピントの合っている部分がくっきりと浮かび上がってくる。いわば、メリハリがついた素敵な写真に仕上がるのだ。家に飾りたくなるかも!

葉っぱの影を撮影。紅葉だけでなく他の被写体を探す余裕も忘れずに。(レンズ マクロ60mm | F2.8 | 60mm | F5.6 | 1/250秒 | ISO100 | WB晴天)

2016.10.27(木)
文・撮影=山口規子