紅葉を美しく撮影するコツ その4
「色が綺麗に出ないときはどうする?」

NikonD750カメラのピクチャーコントロールの設定を「ビビッド」にして撮影。(レンズ マクロ60mm | F2.8 | 60mm | F4.5 | 1/320秒 | ISO100 | WB曇り)

 最後に色が綺麗に出ない時のちょんぼテクニックを教える。それは、ホワイトバランス(WB)のモードを変更すること。赤い色が出ない時は曇りモード、黄色い色が出ない時は日陰モード。

 もっと派手さが欲しい人はピクチャーコントロール(Nikonでの名称)をビビッドに設定する。Nikonではピクチャーコントロールと呼んでいるが、カメラメーカーによって呼び名が違う。Canonでは「ピクチャースタイル」、オリンパスでは「仕上がり」、ペンタックスでは「カスタムイメージ」、ソニーでは「マイフォトスタイル」、富士フイルムでは「フィルムシミュレーション」と呼ばれている。

 全てのメーカーに「ビビッド」モードがある。RAWで撮影して、家でデータ現像する人には関係ないが、JPGデータだけしか撮らない人、家に現像ソフトがない人向けのちょんぼテクニック。ぜひ試してみて!

松平家歴代のお墓。一見の価値あり!(レンズ マクロ60mm | F2.8 | 60mm | F4.5 | 1/500秒 | ISO100 | WB晴天)
雑木林の中の散歩道。紅葉の時期は沢山の人々で賑わう。(レンズ マクロ60mm | F2.8 | 60mm | F3.5 | 1/80秒 | ISO100 | WB晴天)

 以上。次回は何のコツをお教えしようかと検討中。旅先の写真撮影でこんな時どうしたらいいの? など、取り上げてほしいテーマがあれば、CREA WEBの「掲載記事へのご意見・ご感想」フォームからご意見をお寄せください。

山口規子(やまぐち のりこ)
栃木県生まれ。東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業後、文藝春秋写真部を経て独立。現在は女性ファッション誌や旅行誌を中心に活躍中。透明感のある独特な画面構成に定評がある。『イスタンブールの男』で第2回東京国際写真ビエンナーレ入選、『路上の芸人たち』で第16回日本雑誌写真記者会賞受賞。著書にひとつのホテルが出来上がるまでを記録したドキュメンタリー『メイキング・オブ・ザ・ペニンシュラ東京』(文藝春秋)、『奇跡のリゾート 星のや 竹富島』(河出書房新社)や東京お台場に等身大ガンダムが出来上がるまでを撮影した『Real-G 1/1scale GUNDAM Photographs』(集英社)などがある。また『ハワイアン・レイメイキング しあわせの花飾り』『家庭で作れるサルデーニャ料理』『他郷阿部家の暮らしとレシピ』など料理や暮らしに関する撮影書籍は多数。旅好き。猫好き。チョコレート好き。公益社団法人日本写真家協会会員。

Column

山口規子のMy Favorite Place 旅写真の楽しみ方

山口規子さんは、世界中を旅しながら、ジャンルを横断した素敵な写真を撮り続けるフォトグラファー。風景、人物、料理……、地球上のさまざまな場所でこれまで撮影してきた作品をサンプルとして使いながら、CREA WEB読者に旅写真のノウハウを分かりやすくお伝えします!

2016.10.27(木)
文・撮影=山口規子