今回はiPhoneの急速充電に適した最大出力30WのUSB PD充電器6製品を比較します 今回比較する6製品。左から、ナカバヤシ「Digio2 JYU-ACU05W」、NIMASO「NCH24G1378」、エレコム「EC-AC10230BK」、Anker「ANKER 511 Charger (Nano 3,30W)」、PGA「PG-PD30AD01BK」、CIO「CIO Mate Charger002 30W」 どの製品も、急速充電規格の「USB PD」に対応し、さらに最大出力は30Wということで、基本的なスペックは横並びです。ちなみにPPS対応とそうでない製品がありますが、後述する実験ではあまり違いは見られませんでした 今回はiPhone 16 Pro Maxのバッテリー残量が15%→65%へと回復するまでの所要時間と出力の変化、さらに表面温度の変化(後述)をチェックしました バッテリーが15%→65%まで回復するのに要した時間。どの充電器もほぼ同じ曲線を描いており、最終的に30~33分かけて今回のゴールである65%に到達しています。もっとも速いのはNIMASO(30分01秒)、もっとも遅いのはナカバヤシDigio2(32分50秒)です バッテリーが15%→65%まで回復する間の充電器の出力(W)の推移。最初のうちはフルスピード(27W前後)で充電していたのが徐々に速度が低下し、最終的には15W前後に落ち着いています。ナカバヤシDigio2とCIOの両製品はいちどもピークである27Wに届いていません 現在のUSB PD充電器は小型化が進み、今回紹介する30W対応の製品は、かつてiPhoneに付属していた5Wアダプタ(写真奥)とほぼ変わらないサイズにまで小型化されています 充電中の各製品の表面温度(℃)。ほかの製品よりもひときわ高いのがANKERで、ピーク時には60℃を超えています もっとも熱が上がりやすい本体正面をサーモカメラで測定。ピーク温度がもっとも低いのはNIMASOの53℃でした 逆にもっともピーク温度が高かったのがAnkerで、60℃の大台を超えたのはこの製品のみでした。なお次点はPGAの58℃となっています どの製品もよく似た形状とサイズですが、背面(写真下)をよく見ると、背面のプラグを「上にたたむ製品」と「下にたたむ製品」があることが分かります プラグを下に折りたたむ製品は付け根が上寄りにあり、ケーブルに引っ張られて簡単に脱落してしまいます。なかにはケーブルの自重だけで抜けてしまう場合も プラグを上に折りたたむ製品は付け根が下寄りにあるので、引っ張られても容易には抜け落ちません。ホテルの枕元などでコンセントに挿して使う場合にはこの仕様が役に立ちます ただしプラグを下に折りたたむ製品も、本体のロゴマークなどの向きを無視して天地逆に取り付ければ、同じ脱落防止の効果が得られます 今回の6製品の中でベストチョイスと言えるのはエレコム「EC-AC10230BK」。目立った欠点もなく、安価なことも魅力です