南半球で約15年間暮らした網網

 北川パンダ動植物園には2頭のパンダがいる。もう1頭はオスの網網(ワンワン)だ。網網は、四川省にあるパンダセンターの核桃坪基地で2005年8月31日に誕生。2009年11月27日、メスの福妮(フーニー)と共にオーストラリアへ渡り、約15年間の滞在を終えて2024年11月15日に帰国した。

 網網にとって北川の地は、母親の毛毛(マオマオ)の故郷でもある。野生下で生まれた毛毛は、幼いころに母親とはぐれて保護され、核桃坪基地へ移された。しかし、2008年5月12日に四川大地震が発生し、毛毛は行方不明になった。圧死した毛毛ががれきの下から見つかったのは、約1カ月後の6月9日。毛毛は9歳だった。

 筆者が観覧してから約4カ月後の8月13日(木)、北川パンダ動植物園は、網網の公開を一時中止すると発表した。前日、網網に痙攣(けいれん)の症状が見られたためだ。同園は直ちにパンダセンターの獣医師チームに連絡して、共同で診察と治療を実施。専門家による初期検査と治療を経て、網網の精神状態や食欲はおおむね回復したという。同園はパンダセンターの指導のもと、専門的なケアを行っていくとしている。

 SNSなどには、網網の無事を願う声や、網網と獣医師や飼育員を応援する声が多く挙がっている。北川パンダ動植物園はWeChatで感謝を伝えるとともに、監視カメラで撮影した網網の動画を公開。8月18日(火)の動画で網網は屋内のやぐらの上を歩いており、8月21日(金)の動画では屋内のバックヤードで竹を食べていた。同園によると、8月21日(金)時点で、網網は日常生活において正常な状態を保っており、全体的に回復に向かっているとのことだ。

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