漫画を愛する高校生たちが、仲間とともに創作の喜びを見つけていく人気漫画『これ描いて死ね』がアニメ化。オープニングテーマ『遺書』を書き下ろしたキタニタツヤさんに話を聞きました。創作に打ち込んだ高校時代のこと、「この世界にいましたという証拠を残したい」という思い、そして月に100冊以上読むほど夢中になっている漫画の存在。作品への共感とともに、自身の創作の原点を語ってもらいました。

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曲作りの原動力となったのは、サラリーマンの存在!?

――キタニさんは自由な学風で知られる都立西高校出身ですよね。創作活動にすべてをかける、登場人物たちと重なる部分はありましたか?

 高校時代はものづくりで切磋琢磨して、お互いを高め合うような仲間はいなかったですね。軽音部に入ってバンド活動もしていたんですが、『これ描いて死ね』の主人公の安海相たちが創設した漫画研究会みたいな雰囲気というか熱量はなかったですし。それこそ、面白い先生もたくさんいましたが、ものづくりを導いてくれる手島先生のような人もいなかったので、とにかく彼女らがうらやましい。友達は多いタイプだったと思うんですが、ものづくりにおいてはずっと孤独でした。

――仲間がいる環境ではなかった中で、創作へのモチベーションはどこから生まれていたのでしょう。

 作中にたくさんの人たちが自主制作した作品を発表や販売するコミティアというイベントが出てくるじゃないですか。僕はそのボカロ版みたいなイベントによく行っていて。実際に足を運ぶと、一学年しか違わない高校生がすごいかっこいい曲を作っていたり、サラリーマンがセンスのいい曲を作っていたりするんです。それを見ていると、「俺もできるじゃん」って思わせてもらえたんですよね。

――作中でも安海が「漫画って、自分で描けるのか。」と気づく名シーンがありますがまさにそのような感じだったんですね。

 そうそう。全く同じです。だからあのシーンはめちゃくちゃ好きです。

 高校生バンドってライブハウスでライブするにしても、コピーバンドが基本なんです。そこでオリジナルの曲をやるだけでチヤホヤしてもらえるので、それもモチベーションを保てた大きな理由ですね。あまり音楽に詳しくない運動部の同級生が見にきて「キタニすごいじゃん!」って言ってくれるのがめちゃくちゃ嬉しくて。承認欲求がめっちゃ高い人間だから、褒められるのはやっぱり嬉しい。

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