豊かな海の恵みを享受しながら暮らしを営んできた日本では、瀬戸内海地方や能登半島など各地で海水から塩が作られてきました。中でも兵庫県赤穂は、今日も「塩の国」と称される江戸時代より続く製塩技術を全国に伝えた地域。

「赤穂の天塩」などを製造・販売する赤穂化成株式会社が運営する体験型施設で、食に関するワークショップやカフェを併設している「AMAMI TERRACE(アマミテラス)」を訪ねました。

» 「日本第一」と称されてきた赤穂の塩
» ワークショップで塩づくりに挑戦!
» 柚子、赤ワイン...お好みのアレンジ塩づくりも
» ワークショップ参加者限定のご褒美ランチ


「日本第一」と称されてきた赤穂の塩

 早速、女性を中心に人気という、赤穂の塩づくりワークショップを体験することに。実際に塩づくりを始める前に、赤穂の塩の歴史や基礎知識を教えてもらいました。

「そもそもの塩の原料ですが、日本では海水からつくるものと多くの人が思っていますが、世界的には岩塩が主流。岩塩や塩湖のない島国だからこその製法なんです。この赤穂では江戸時代から昭和40年頃までは塩田を利用した塩づくりが盛んでした。海水を塩田に撒いてある程度蒸発・凝縮させたあと、釜で炊く製法です」とAMAMI TERRACEの野中香映さん。

 赤穂の中央に流れる千穂川から運ばれてきた砂が形成した広い干潟と、年間約8割を占める晴れの日。これらの塩づくりに適した環境が「日本第一」と呼ばれる赤穂の塩づくりを後押ししたのです。

 一時は塩田がすべて廃止され、工場で大量生産を行う流れもあったものの、工業製品化により塩に含まれるミネラルが損なわれてしまうことが問題視され、現在は特殊製法塩という、塩田でできた天日塩を原料にした塩づくりも認められているのだそう。

「赤穂の特産品である牡蠣も塩の恵みを享受していますし、温泉もミネラルたっぷり。赤穂みかんも潮風に当たり育つことで甘さが引き立つなど例を挙げたらキリがないほど、人々の生活は塩や海とともにあるのです」(野中さん)

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