増えていく持ちものは「ところてん方式」で整理する

 物が増えていく。これは、私のような買い物好きの宿命です。収納スペースがたっぷりあったとしても、物を増やす一方だといずれは入りきらなくなってしまいます。

 「収納場所がないから買わない」という考え方もありますが、残念ながら私の流儀には合いません。私には、「新しいものを入れるために、すでにあるものを送り出して収納スペースを作る」やり方のほうがしっくりきます。名付けて「ところてん方式」です。

 たとえば食器類は、よく人にゆずっていました。洋服のように古びることがないので、喜んでもらってくれる人も多いんです。

 いざとなると処分するのをためらうものもあるけれど、私はいらないと思ったら「えい!」と手放します。「まだ使える」というだけの理由で、愛着がなくなったもので限られたスペースを埋め続けるのは、かえってもったいないと思うから。

 たとえ靴下1足でも、心から「好き」と思えるものは自分を幸せにしてくれます。身の回りの「好き」を増やすために不要なものを手放すのは、小さな心のぜいたく。自分を満たすために必要なことだと思っています。

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栗辻早重(あわつじ・さなえ)

カネボウ意匠室にてテキスタイルデザイナーとして勤務後、テキスタイルデザイナーの故・粟辻博と結婚。1958年に粟辻博デザイン室を共同設立。娘の出産を機に人形作りを始め、デザイナーの田中一光や剣持勇に人形作家として見いだされ、個展をしつつ広告も手掛ける。本を執筆するほか近年は世界のヤカンを蒐集。2024年に松屋銀座・デザインギャラリー1953にて「粟辻早重とやかんたち」を開催。

92歳、好き放題で幸せづくし

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