吉田鋼太郎さんの誘いは二つ返事で引き受ける

――昨年第二子をご出産され、本作が復帰作になります。復帰作として『リア王』を選ばれた理由を教えてください。

 二人目を妊娠する前にこの作品のお話をいただき、引き受けました。その時点で「本番までに二人目を出産して、復帰しなければならない」という時間軸がはっきりと見えてしまっていて、正直、ずっと焦りがありました。

 頭では覚悟を決めていたつもりでも、現実は思うようにいかなくて。産後の体力の落ち方は想像以上でしたし、「本当に間に合うのかな」「舞台に立てる状態まで戻れるんだろうか」と、不安はいまも消えていません。

 こうして取材で『リア王』について話すたびに、その時に自分で背負った約束の重さを、あらためて実感します。怖さもありますが、その緊張感ごと、いまは舞台に注ぎ込もうと思っています。

――5年ぶりに舞台に挑戦しようと思えた原動力はなんでしたか?

 それは(吉田)鋼太郎さんからお声がけいただいたから。それにつきます。私、鋼太郎さんの誘いは、二つ返事で引き受けるって決めているんです。

――吉田鋼太郎さんに絶対の信頼を置いていらっしゃるんですね。

 そうですね。鋼太郎さんは私に舞台の魅力を教えてくれた方なので。鋼太郎さんのことだから「この役はさとみに演じさせればいっか」みたいな軽いテンションでは決めていないと思うんです。じっくり考えたうえで私をキャスティングしてくれたからには、期待に応えたいです。今はその気持ちが一番強いかもしれません。

» 【後篇を読む】「夜泣きと闘いながら…」石原さとみが明かす育児と舞台の両立
» 石原さとみさんの写真を見る

石原さとみ(いしはら・さとみ)

1986年生まれ、東京都出身。第27回ホリプロタレントスカウトキャラバン「ピュアガール2002」でグランプリを受賞しデビュー。2003年映画『わたしのグランパ』で日本アカデミー賞などを受賞し、話題に。多くの話題作に出演。近年の出演作に映画『ミッシング』や、『ラストマイル』などがある。

彩の国シェイクスピア・シリーズ 2nd Vol.3『リア王』

演出:長塚圭史
主演:吉田鋼太郎、石原さとみ、松岡依都美、矢崎広、吉田美月喜、山内圭哉、山西 惇、藤原竜也 ほか
期間:2026年5月5日(祝)~5月24日(日)
場所:彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
https://horipro-stage.jp/stage/kinglear2026

次の記事に続く 「夜泣きと闘いながら…」石原さとみが明かす育児と舞台の両立