この記事の連載
【CREA夜ふかしマンガ大賞2025】選考委員・神成明音さん
【CREA夜ふかしマンガ大賞2025】選考委員・ゴトウショウ...
【CREA夜ふかしマンガ大賞2025】選考委員・斉藤香さん
【CREA夜ふかしマンガ大賞2025】選考委員・下中佑歌子さ...
夜な夜なマンガに夢中になる大人が急増する中、2022年に誕生した「CREA夜ふかしマンガ大賞」。眠りにつく前の自分だけのひとときに、ページをめくりながら癒され、息を呑み、泣いて笑って──。第4回となる今年も、日常のあれこれを忘れさせ、新しい世界に連れ出してくれる名作が揃いました!
今回は、マンガ家さんと二人三脚で数々の名作・ヒット作を生み出してきたマンガ編集者の方々に選考委員を務めていただきました。「夜ふかしマンガ大賞に推薦する作品」「人生で思わず夜ふかしして読んだ作品」「マンガを読むときのマイルール」など、マンガ好き必読のアンケートです。
下中佑歌子さんが「夜ふかしマンガ大賞に推薦するマンガ」
◆『ありす宇宙までも』売野機子/小学館

朝日田ありすは、容姿端麗で人気者。彼女は幼い頃、両親からバイリンガル教育を受けていたが、その死によって結果的にどちらの言語も拙くなり、日々の授業についていくことができない。そんな中ありすが出会ったのは、孤高の天才・犬星くんだった。両親がいる天国に近づくために、一人の少女が日本人初の女性宇宙飛行士船長になるまでの物語。
「外国を転々としていたため日本語も英語もうまく使いこなせない主人公・ありすは、事故で両親を亡くし、日本へ帰ってきます。言葉の壁や孤独を抱えながらも宇宙飛行士の夢を追いかけ始める彼女のまっすぐな姿に心動かされ、『明日も頑張ろう』と前を向く勇気をもらえます」
◆『ごはんが楽しみ』井田千秋/文藝春秋
「『家が好きな人』(実業之日本社)の井田千秋さんによる初のエッセイ漫画。パンやパスタ、餃子やお菓子など、生活に寄り添う食べ物が次々と登場します。読んでいると自然とワクワクし、「ごはんのことを考えるのは楽しい!」と改めて感じさせてくれる一冊でした」
◆『本なら売るほど』児島青/KADOKAWA
「古本屋で客が手に取った一冊の本から生まれる人間模様を描いた作品です。電子ではなく紙の本だからこそ、偶然の出会いや温かなドラマが広がるのだと感じました。少し懐かしい雰囲気が漂い、夜の静かな読書時間に寄り添ってくれる一冊だと思います」
2025.10.19(日)