「与える」から「生み出す」へ。見て触れて実感のハリ肌を実現
80年代から本格的にスタートした資生堂のコラーゲン研究。コラーゲンをさまざまな角度から見つめ、ハリに対応する技術を開発する。これを達成してこそ進化があるわけで、国際的な賞に輝く数々の“発見”をしている。たとえば、肌のハリに関わるコラーゲンの特定。
「これまでに確認された体内コラーゲンは29種類あり、そのうち10種が皮膚に存在することがわかっています。資生堂は特に肌のハリに重要なI型、IV型、VII型のコラーゲンに着目。これらを作り出す線維芽細胞のマザー細胞といえる真皮幹細胞へアプローチを深め、対応成分として“イノシトール”を開発。新たなコラーゲン技術を導き出しました」(入山さん)
I型コラーゲンは真皮の大部分を占めるボリューム型コラーゲンと言われるもの。IV型は基底膜の一部に存在し、表皮の土台となり、ハリを支えるシート状のコラーゲン。VII型は、表皮と真皮をつなぎとめる吊り型コラーゲン。これらを生み出す、大モトを新しくするというアプローチ。だから、加齢とかに関係なく生み出すことが可能に。与えるだけとはワケが違うのだ。最新の研究では、表皮幹細胞とヒアルロン酸の関係に新たな発見が。
「ハリを実感するのはどんな状態なのか。お客さまに伺って調べてみると“潤い”に関する声が多くありまして。表皮のヒアルロン酸に注目して研究を行った結果、表皮幹細胞が皮膚のターンオーバーやヒアルロン酸の産生に関わっていることを解明しました。表皮幹細胞を安定させる成分として、“ムクロジエキス”と“ウコンエキス”に着目して表皮幹細胞にアプローチする技術を開発。これにより表皮・真皮のダブル幹細胞アプローチを実現しました」(入山さん)
実はこれ、画期的な技術で美肌の鍵を握るコラーゲン・ヒアルロン酸を生み出すモトに同時にアプローチできるというわけ。ぷりぷりのハリとみずみずしい潤いで満たし、なめらかで透明感あふれる肌へ。ダブルの攻めだから叶ったお得なケア。見て触れて実感できる“上質なハリ”への最新回答である。新成分「Wステムコンプレックス」をチェックしてみて。
それにしても資生堂のコラーゲン研究、どこまで“深化”していくの? 女性たちのハリ肌ニーズにどこまで応えてくれるか興味津々。
【masami's memo】
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入山俊介さん
資生堂リサーチセンター 研究員。2004年の入社以来、基礎研究から一貫してエイジングケア研究に関わってきた若きスペシャリスト。今回注目の「ダブル幹細胞アプローチ」には彼が手掛けた新知見が生かされている。
吉田昌佐美
キャリア35年の美容ジャーナリスト。新旧の名品やブランドの歴史を知りつくし、研究員からの信頼も厚い。CREAで長年にわたりナビゲーターを務めた連載「ブランド力調査隊」が今回からパワーアップ。確かな分析力と取材力でブランドの「強み」を解説します。コスメ好きはCREA WEB連載「吉田昌佐美の“早出し”ビューティ裏ばなし」も要チェック。
Column
吉田昌佐美のブランド魂発見!
鋭い視点からの取材力と情報の蓄積に定評を持つキャリア35年の重鎮美容ジャーナリストが、コスメブランドそれぞれの「強み」を解説。さまざまな逸品ビューティアイテムに込められた「魂」に迫ります。
2015.12.03(木)
文=吉田昌佐美
撮影=西原秀岳