むっちりした生地のガレットはシードルとの相性も◎
右:「ガレット・コンプレット」。エリックさんは、半熟卵にこだわります。
ガレットを焼くのは、エリックさん。
専用の丸い大きな鉄板に生地を流して、木製の道具で手早く伸ばして丸く広げます。卵を割り入れて、グリエールチーズをトッピング。周りを折って四角くしたら、バターを塗って出来上がり。熱々がテーブルに運ばれます。
「一番ポピュラーなガレット・コンプレットです。卵は半熟!」とエリックさんはにっこり。
香ばしいバターとチーズの香り。卵にナイフを入れると黄身がとろりと流れ出します。生地はむっちりしていて、日本人も大好きな食感。おすすめのリンゴのお酒・シードルを飲みながら、あっというまに完食。甘酸っぱいシードルとの相性が抜群です。
「卵を別にしっかり焼いてガレットにのせるお店もあるんですよ」とエリックさんが教えてくれました。
森の恵みという意味の「ガレット・フォーレスティエール」は、ハムとグリエールチーズをのせて焼いたガレットに、フライパンで別に炒めたきのことフレッシュクリームをトッピング。きのこの旨味が楽しめる一品です。
「ガレット・ベル・イル」は、麗しの島という意味。スモークサーモン、サワークリーム、ケッパーがのせてあります。スモークサーモンとそば粉の風味が合わさって、絶妙。サワークリームとケッパーでさわやかに味わえます。お店で人気の一品。
他にも、ガレットは種類が豊富。
サヴォワ風と名付けられた「サヴォワヤード」は、ベーコン、キャベツ、タマネギのコンフィにフレッシュクリーム。
「モンダレット」はアレット山風という意味で、きのこのソテー、グリエールチーズ、フレッシュクリーム。
なぜか「オリエンタル」とネーミングされたものは、スパイシーなソーセージ・チョリソとタマネギのコンフィ、レーズンにグリエールチーズという組み合わせ。
「モンターニャード」は山村風。生ハム、グリエールチーズ、卵で、野菜もたっぷり。
どれも、それぞれに異なる味わい。どれを食べようか迷ってしまいます。「生地はそば粉と塩、水だけの基本的なレシピ。そば粉は北海道産など、日本のものもブレンドしています。おなかがすいていたら、軽く2枚は食べられるでしょう?」と眞理さん。
2015.11.08(日)
文・撮影=そおだよおこ