コクのある、くるみのむし羊羹もチェック

 「月よみ山路」という名前も風流ですよね。江戸後期の禅僧の良寛さんの「月よみの光を待ちて帰りませ 山路は栗のいがの多きに」という和歌に由来するのだそう。

昔ながらの天然の竹の皮で包んで蒸される。包みを開けるときのほのかな竹の皮の香りがたまりません。

 松葉屋の創業は江戸末期で、初代の文献にあった製法をもとに、作り上げたのがこの羊羹とのこと。江戸時代の人にとっても、栗むし羊羹はさぞ喜ばれる手みやげスイーツだったことと思います。

 むし羊羹はほかに、味噌あん仕立てのくるみ(756円)があります。くるみ独特のコクがあって、こちらもおいしいです。

 松葉屋の本店は石川県小松市ですが、私は金沢駅のおみやげ館で買いました。

松葉屋
所在地 石川県金沢市木ノ新保町1-1 金沢百番街あんと
電話番号 076-260-3752
※通信販売でも購入できます。

松葉屋公式WEBサイト
URL http://www.matsubaya.jp/

肱岡香子(ひじおか きょうこ
フードスタイリスト。雑誌、書籍、テレビ番組などで活躍。『東京手みやげ美人』(講談社)では、大好きなお菓子をシチュエーションや相手に応じて“手みやげリスト”として紹介。

 

 

 

Column

肱岡香子のSweetsな手みやげ

フードスタイリストでお菓子大好きな著者の、豊富な“手みやげ”経験を元に、季節に応じた見目麗しいお菓子の数々をご紹介します。

2015.09.09(水)