豆の名人が作る赤飯と大福もぜひ!

 和菓子屋に行って、視界にお赤飯が入ったら、私は買わずにいられません。私の経験から、おいしい和菓子を作るお店のお赤飯は間違いなくおいしいからです。

 志むらのお赤飯(500円)も最高レベルのおいしさです。もち米、豆など、材料が上等なのはもちろん、豆の扱いの名人が作るお赤飯ですから、それはもう、極上のおいしさです。

 そして、もうひとつ、おすすめなのが、豆大福の「福もち」(3つで税込390円)。普通の豆大福は豆の入ったもちであんこを包んだものですが、形状からして違います。青えんどう豆をまぜこんだもちで、こしあんをくるりと包んでいます。

 これが本当においしい。

左から、冷めてもしっとり、おいしいお赤飯。黒胡麻の小袋付き。「福もち」は形もかわいらしくて、大福ながら生菓子レベルの格がある。

 最近、豆大福は塩大福ブームといいますか、塩が強めの傾向にありますけど、この「福もち」は、しょっばさは前面に出ていない。

 青えんどう豆のうまみとほのかな塩味とこしあんの甘さが、お互いをひきたてあっています。豆と豆のすばらしき共演です。九十九餅とおなじく、初めての人には感動してもらえると思いますので、ぜひ、手みやげにどうぞ。

志むら
所在地 東京都豊島区目白3-13-3
電話番号 03-3953-3388

肱岡香子(ひじおか きょうこ
フードスタイリスト。雑誌、書籍、テレビ番組などで活躍。『東京手みやげ美人』(講談社)では、大好きなお菓子をシチュエーションや相手に応じて“手みやげリスト”として紹介。

Column

肱岡香子のSweetsな手みやげ

フードスタイリストでお菓子大好きな著者の、豊富な“手みやげ”経験を元に、季節に応じた見目麗しいお菓子の数々をご紹介します。

2015.06.24(水)