#053 Nassau & Paradise Island
ナッソー&パラダイスアイランド(バハマ)

豪華客船が停泊するカリビアンリゾートの真打ち

バハマのロングアイランド。この島の西側にもピンクサンドビーチがあります。(C)The Bahamas Ministry of Tourism

 フロリダの南東約80キロ、空路にして約45分のカリブ海に浮かぶ、大小700あまりの島々からなるバハマ。1492年、コロンブスが発見した時、島々が浅瀬に囲まれた様子を見て、「バハマール(浅い海)」と評したことから、この国名が付けられたそう。バハマの、カクテルのように光きらめくライトブルーの浅瀬は、心打つ美しさ。世界の海をめぐったコロンブスにとっても、強烈なインパクトとして、第一印象に焼き付けられたのでしょう。

激しいリズムに、切り裂くような陽気なホイッスル音。ナッソーのダウンタウンがダンサーで溢れるジャンカヌーのカーニバル。(C)The Bahamas Ministry of Tourism

 さらにジョージ・ワシントンは、バハマの穏やかな気候を“永遠の6月”と、たとえたそうです。それは過ごしやすい気候を指すだけでなく、島を包む空気が、夏が訪れる前の期待感と似ていたのかもしれません。長いフライトの末、バハマに降り立つと、何か楽しいことが待ち構えている、そんな予感に胸が高鳴ります。

コロニアルな佇まいのナッソーの中心地、ローソンスクエア。馬車乗り場があり、背後の港の沖には大型豪華客船が。(C)The Bahamas Ministry of Tourism

 バハマの首都ナッソーがあるのは、ニュープロビデンス島の北側。かつてイギリス領だった面影を残す、コロニアル調の街並みが広がっています。ナッソーを起点に島の北側は、橋でつながった、メガスケールなリゾート地帯のパラダイスアイランド、そして西側はケーブルビーチ、このふたつのエリアが観光の中心地になっています。沖にはアメリカからの豪華客船が数隻停泊し、さすがカリビアンリゾートの真打ちといった眺め。その一方で、華やかなエリアから一歩外れれば、のどかな南の島の風景が待っています。

2015.04.11(土)
文・撮影=古関千恵子