各地のうまいものが集まるアンテナショップで脱・マンネリ鍋!

 日本各地のお国自慢食材が揃う各ショップで、野菜や肉・魚、スープやタレはもちろん、シメのご飯や麺、お酒やデザートまで、鍋パーティーに欠かせない日本各地のご当地食材を徹底リサーチ。この冬は、東京にいながらにして日本のおいしいもので鍋パーティーを!

 東西が約122キロ、南北に約189キロと南北に長い岩手県は、日本で北海道に次いで面積の大きな県です。『銀河鉄道の夜』を著したかの童話作家、宮沢賢治の生まれ故郷であり、彼は作中に岩手をモチーフにした理想郷を「イーハトーヴ」と名付けました。賢治が描いた豊かな自然の魅力がいっぱいの岩手県の食材で鍋をするなら……。

 地下鉄東銀座駅すぐ、歌舞伎座の正面に広大な店舗を構える「いわて銀河プラザ」。店長の坂本昌樹さんにお話を聞いてみると、フランスの赤鶏がルーツという「南部どり」のとりだんご鍋を提案してくれました。シメはテレビでもとりあげられた人気のご当地麺。さらに「飲みすぎ注意」のおいしい原酒や、珍しいおつまみもありますよ。

◆ メイン

「南部どりだんご」(185g)236円(要冷蔵)。

 岩手県の大船渡市、陸前高田市、一関市、下閉伊郡で育てられているブランド鶏「南部どり」は、やわらかい肉質と、まろやかな食感が特色。その新鮮な肉を鍋用に調理・加工したものが「南部どりだんご」です。プレーンタイプなので、どんな味の鍋にも使えます。

◆ 野菜・とうふ

「笹切りゴボウ」(30g)276円、「平安 県産 焼とうふ」(250g)270円(要冷蔵)。

 まずは、とり鍋と相性のいい乾燥ささがきごぼう。保存がきき、そのまま鍋に投入できる気軽さが嬉しい食材です。材料はもちろん、岩手県産ごぼうがメインです(生産状況によっては他県産を使用)。

 「平安 県産 焼とうふ」は、首都圏ではまず見かけない、岩手県産大豆100%使用の焼き豆腐(岩手県ふるさと認証食品)。やや堅めで型崩れしにくいので、鍋にぴったり。

◆ だし・調味料

「鶏だんご鍋スープ」(750g)300円、「七味にんにく」(90g)500円。

 「鶏だんご鍋スープ」は、南部どり由来のコラーゲン配合の鍋用スープ。南部どりと岩手がもの白湯スープをベースに、昆布、かつお、醤油を加えたもの。南部どりだんごのうまみを存分に引き立ててくれます。

 「七味にんにく」は、唐辛子、陳皮、にんにく、黒ごま、白ごま、青さ、麻の実、けしの実の7種類を配合。食欲をそそるにんにくの風味が、鍋のアクセントになります。お好みでどうぞ。

 「にんにくは青森が有名ですが、岩手でも県北で栽培されていて、よく使われる食材のひとつです」と店長の坂本さん。

 うどん、そば、焼き鳥、漬物など、何にでも使えて出番が多いせいかリピーターが多く、つめかえパックもよく売れているそうです。

◆ シメ

「ぺろっこうどん」(200g)230円、「南部かやきせんべい」(10枚入)220円。

「『ぺろっこうどん』は、地元のスーパージョイスで扱っているご当地麺。きしめんよりさらに幅広で、モチモチ、ツルンとした食感が特色です。薄くてもしっかりコシがあるので、鍋のシメにもいいと思います」(坂本さん)

 マツコ・デラックスさんにテレビで紹介され、一気に知名度があがったそうです。

 「南部かやきせんべい」は、岩手の郷土料理「せんべい汁」に欠かせない食材。

 「せんべい汁も青森県のものと思われがちですが、青森に接した岩手県北エリアでも、汁物用のせんべいが普及しています。煮込んでも型崩れしにくいです」(坂本さん)

 だしをたっぷり吸って、モッチリしてきたら食べごろです。

2015.01.26(月)
文・撮影=中津川詔子