各地のうまいものが集まるアンテナショップで脱・マンネリ鍋!

 日本各地のお国自慢食材が揃う各ショップで、野菜や肉・魚、スープやタレはもちろん、シメのご飯や麺、お酒やデザートまで、鍋パーティーに欠かせない日本各地のご当地食材を徹底リサーチ。この冬は、東京にいながらにして日本のおいしいもので鍋パーティーを!

 高知の郷土料理といえば、坂本竜馬が育ったお国柄を思わせる、旬の食材を一皿に盛り込んだ豪快な皿鉢(さわち)料理。高知県を愛してやまない県出身のショップスタッフ岡田良太さんにきいたところ、竜馬が愛したと言われる軍鶏鍋が、冬の鍋として有名なのだとか。高級食材、軍鶏が手に入らずとも、いつもの鶏鍋を高知県風にいただく食材を教えてもらいました。

◆ 野菜

 まずは野菜。高知の鍋といえば、県民にはおなじみの「にんにく葉」です。

毎日入荷する高知県産の野菜(左)と、大量に並んだにんにく葉(右)。

「首都圏のスーパーではあまり見かけませんが、にんにく葉は高知を代表する冬野菜。すきやき、鍋には欠かせません」と岡田さん。

 鍋に水と鶏肉(部位はお好みで!)を入れ、火にかけて鶏のだしを出したら、にんにくと調味料(砂糖・酒・だし・醤油)を加え、煮立ってきたら最後に刻んだにんにく葉を投入――。これだけで、昔ながらの鶏鍋が完成します。

 にんにくの強い香りが苦手な人は、代わりにしょうがをどうぞ。

高知県はしょうが生産量日本一。野菜コーナーの常連です。

◆ だし・調味料

「プレミアムだし名人」(20パック入)1,080円。

 国産天然素材のプレミアムだし名人だしパック。塩や化学調味料を加えず、熟成本枯節と県産の宗田節を合わせて丁寧に仕上げたものです。

 水にだしパックを入れて沸騰させ、数分間火にかけるだけで上質のだしが取れます。

 お次は調味料。鶏の鍋にはやっぱり「ポン酢」かな、と調味料の棚に移動したら……。

 あまりの種類の多さに唖然!

ポン酢だけでも20種類近くを扱っている。
「柚子果汁」「直七果汁」(各70ml)432円、柚子みそ(190g)390円。

 しょうがポン酢に柚子ポン酢、さらに柚子胡椒ポン酢なるものまで……! 迷った末に、一番シンプルな100%果汁を選びました。

「柚子果汁」は高知の山で育った柚子をそのまましぼったもの。「直七(なおしち)果汁」は、高知県宿毛市でつくられている希少な柑橘類・直七の無添加果汁。「直七はほかの柑橘類より苦味が少なく、酸味がまろやかですよ」とのこと。「柚子みそ」は、たっぷりの柚子皮を麦みそと合わせて煮込んだおかずみそ。野菜スティックにも合い、濃厚な柚子の風味が楽しめるとか。

だしが良くでる宗田節1,028円。びんの中に宗田節が入っています。

「こちらは使うまでにちょっとお時間がかかりますが……」

 そういって紹介されたのは、ほかにはない独特の味が楽しめる「だし醤油づくりキット」。

 宗田節の入ったびんに普段使いのお醤油を注いで2週間ほどおくと、濃厚なだし醤油に変身します。卵かけご飯、冷奴などはもちろん、鍋の味が薄まってきたときにも活躍しそうですね。

「高知の鍋は、かつおだしの味がこちら(東京)より濃いような気がします」と岡田さん。

 このだし醤油があれば、高知の味により近づけそうです。

2015.01.22(木)
文・撮影=中津川詔子