――この作品の「特別さ」をどこに感じていますか。

杢代:『俺たちの箱根駅伝』は、ランナー側だけではなく、それを中継するテレビ局側の熱いドラマも、同時進行で描くところが大きな特徴です。まさに日本テレビさんでしか作れない作品ですし、総力を上げて皆さんで作り上げていることが、現場の熱量からもひしひしと伝わってきます。

 もちろんプレッシャーも緊張感も半端ではないですが、同世代の仲間が集まって、みんなで和気あいあいと切磋琢磨しながら撮影できているので、現場の雰囲気はとても良かったですね。

「走り」との格闘が、いつの間にか楽しさに変わった

――撮影で苦労したことを教えてください。

杢代:やっぱり「走り」ですね。2025年10月から練習を重ねて、翌年の1月から本格的に撮影が始まりましたが、ただ速く走ればいいわけじゃないんです。カメラに映える走りのフォームを作らないといけない。自分の走り方を、普段誰かに指摘されることがないじゃないですか。それを細かく指導いただいて、直していくという工程がとても難しかったです。

――逆に楽しかったことは?

杢代:それが、走りなんですよ(笑)。最初はとにかくきつかったし、体力も全然持たなかった。でも、どんどん走っていくうちに走れるようになっていって、自分の成長を実感できると、逆に楽しいと思えるようになってくる。難しいけど楽しい、そういう感覚でした。

――役者として得たものも大きそうですね。

杢代:池井戸潤先生の作品に初めて出演できただけでも、本当に嬉しいのですが、今回は専門的な陸上競技の知識やトレーニングが必要な役で、俳優としてもとても貴重な経験をさせてもらっています。

 練習を始めた当初は自分のことで精いっぱいだったんですが、日数を重ねるうちに「皆で鼓舞し合いながら走る」ようになり、心の距離がどんどん縮まっていくのを体感しました。今年の箱根駅伝を見ていても、お互いに「命を共にする」というような強い絆が、確実に生まれているのを感じることができました。

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