演劇を通じて玉田真也が描きたいこと
――ちょっと漠然とした質問ですけど、玉田さんが演劇を通じていちばん関心があって、描きたいことって何でしょう?
色々あるけど、いちばんとなると、なんでしょうね……。ただ、この人ってこんな顔をする瞬間があるんだとか、こんな意外な一面があるんだとか、そういう瞬間を見るのは好きですね。みんなの前で見せているのとは違う顔を皆持っていて、しかもそれがその人の弱いところや柔らかいとこだったりすると、「うわ、人間だな」と思うんですよ。立派な人という感じがしていたけど、実はこういうところが柔らかいんだとか、実はこの人こう見られたいと思っているんだとか。その人が隠したいと思っているけれど、でもどうしてもその人でしかありえない部分が漏れちゃう時とか、面白いと思ってしまいます。ただ、自分から相手を追い詰めたり、剥がしに行くことはしないですね。想像はするし、剥がれている瞬間を見るのは好きなんですけど。
――そういうのって自分にもはね返ってきませんか? 例えば、自分が飲み会とかでちょっとズレたことを言ってしまった時に、すごく恥ずかしくなったりするとか。
すごくありますね(笑)。基本的に自分を大きく見せないようにと思って生きてるんですけど、ついそうしてしまう時もあるじゃないですか。色々喋りながら、「あ、これ全然言わなくていいことなのに、この人によく見られたいと思って喋ってる」って思った時に、ものすごい自己嫌悪に陥ります。喋りながら気づくんですよね、やばいなこれって。あとでひとり反省会できますね(笑)。
――(笑)。前作が石川、新作が沖縄とリサーチが続いていますが、次回も同じような手法を採る予定でしょうか?
そうですね、それが面白い気がしています。次回の公演で今予定してるのは、もうちょっと個人的な話を書こうかなと思っていて。久しぶりに実家に帰ってみようかなとも思っています。
世田谷パブリックシアター フィーチャード・シアター
玉田企画
『光る』
日時 2026年5月22日(金)~5月31日(日)
会場 シアタートラム
所在地 東京都世田谷区太子堂4丁目1番地1号
作・演出 玉田真也
出演 (50音順)浅野千鶴 井上向日葵 祷キララ 浦井のりひろ(男性ブランコ) 玉田真也 能島瑞穂 古屋隆太 三村和敬
公演情報 https://tamada-kikaku.com/next/
玉田真也(たまだ・しんや)
1986年、石川県出身。劇作家・映画監督。自身の劇団玉田企画のすべての作品で作・演出を担当。監督・脚本を務めた映画「夏の砂の上」(2025)で第27回上海国際映画祭審査員特別賞受賞。
Instagram tamada2891
