フランス人男性のお世辞にひそむ“罠”
フランス人は、国民性として結構本音で話す人が多いように見えるので、つい相手の言葉を信じそうになりますが、冗談半分のお世辞がほとんどなので、真に受けてしまうと、後でからかわれることになります。
日本では「ナイーヴ」という表現は、あの人は感受性が豊かだ、といったむしろポジティブな褒め言葉に聞こえますが、パリで「きみはナイーヴだね」と言われたら、それは「お馬鹿さんだね」という意味なのです。
性善説の日本から海外に出ると、「ノン」というのは相手に失礼かもしれないと思いがちですが、パリでは「ノン」と言えない女性は、「ナイーヴ」だと言われてしまいます。
もっとも、そうしたお世辞を面白がって楽しむこともできます。
東京から到着したばかりの女友達は、タクシーの中でカタコトのフランス語で、
「私なんかもう若くはないし、何も楽しみはなく、旅だけが唯一の楽しみなの」と言ったら、ブラッド・ピット似のドライバーはバックミラーをチラチラ見ながら、
「とんでもない。お客さん、あなたはまだイケてますよ。僕と結婚してもいいくらいだ。僕、別れたばかりなんで」と言われたそうです。
結婚してからずっと家庭にいたその女性は内心それが嬉しかったらしく、
「あのとき、あのパリのブラッド・ピットと結婚していたら、私の人生どうなっていたかしら」とその話をする度に、うっとり夢見心地です。
いい旅の思い出になっているようです。
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