ゴワゴワだった海藻が、みるみるうちにトロトロに

 いごねりの原料はいご草100%。天草を原材料とするトコロテンのつくり方に似ていて、海藻を煮て溶かし、その時に発生する寒天質を利用して固めてつくります。

 1回の煮炊きには乾燥したいご草を4キロ使用。そこから出来上がるいごねりは60キロほどになります。沸騰させグツグツ煮込んでいると、あのゴワゴワだったいご草がトロトロに。思わず工藤さんも驚きの声を上げます。こげないようにヘラで丁寧にかき混ぜながら、およそ1時間。煮込みを終えたら裏ごしし、冷やして成型していきます。

 早助屋さんがいごねりづくりを始めたのは1950年頃。それまで佐渡のお家では、鍋とこたつの板などを利用して自家製でそれぞれつくっていたのだそう。早助屋さんも、最初のころは大鍋と漆の木の板を使っていて、1970年代におおよそ今のつくり方が確立したのだとか。

 また、昔は冷蔵庫や冷房などの設備がなかったため、20度以下でないと凝固しないいごねりは夏の製造はできなかったのだといいます。いご草の収穫後、稲刈りを終え田植えが始まるぐらいまでの間に製造しており、今でも年配の方は冬の風物詩だと思っている方が多いのです。

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