猿楽町の一軒家に住み続け…
近田 お疲れさまです。現在進行中の仕事というと?
こぐれ 「ROOMIE」というウェブサイトで、「こぐれひでこの『ごはん日記』」を連載してます。スタートしてから、もう27年目になるのよ。今、テーブルに載っているランチも、その日記で取り上げる予定。
近田 それは楽しみだよ。おふたりの住まいの遍歴についても聞いておこうかな。
こぐれ 1975年に最初のパリ暮らしから日本に戻って、しばらく市川にあった徹君の実家に住んだ後、渋谷区の猿楽町に引っ越した。
近田 その頃のお宅に、俺はしょっちゅうお邪魔してたもんですよ。キョンちゃん(小泉今日子)なんかもよく来てたよね。
こぐれ そのアパートが売却されるということで、私たちは立ち退かなきゃならなくなって、猿楽町から坂を下りたところにある青葉台の古い一軒家に越したの。
徹 あれは1979年のこと。家賃は、当時で60万円ぐらいしたよね。
こぐれ そう。6年間賃貸生活を続けたから、大変だったわよね。そうしたら、大家が、この家を買ってくれないかと言う。
近田 それで、買っちゃったんだ。
徹 うん。でも、あの時代、フリーランスのカメラマンに対する銀行からの信頼はゼロに近かったから、どの銀行もローンを組ませてくれない。マッキャンエリクソン博報堂の紹介で、芙蓉グループのノンバンクから、利息8%でお金を借りましたよ。
近田 生々しい話だねえ(笑)。あの青葉台の家は、雑誌なんかでもよく紹介されてたよね。その傍ら、夫妻は再びパリにも拠点を置くことになる。
