オリーブがほんのりと香る大人のスイーツ

 ショップでは、天草産オリーブオイルや、トルコ産オーガニックオリーブオイルを使用したオリジナルのコスメを販売。天草産オリーブ100%のオイルは生産量が少ないこともあり、発売後たちまちソールドアウト。ほか、イタリアのオリーブ専門家の監修のもと特別にブレンドしたオリーブオイルや、シチリアで人気のパスタソースなど、貴重な食材も並んでいて料理好きには興味深い。

 ひとくちにオリーブオイルといっても、オリーブの産地により風味はさまざま。各種オリーブオイルは試食も可能で、オリーブオイルソムリエが、「これはパンにつけて」「ドレッシングに」など、それぞれに合った使い方を教えてくれる。

日本オリーブオイルソムリエ協会認定ジュニアソムリエの生田早苗さんが、おいしい使い方をアドバイス。

 ぜひ試してみたいのが、オリーブオイルを使ったユニークなスイーツ。塩アイスにオリーブオイルをかけたアフォガードは、なかなか斬新。ところが、口にするとオリーブの風味がふんわりと広がって、想像以上においしい。

オリーブ畑を眺めるテラス席。オリジナルのスイーツとともに、ここでティータイムを。
左:「AVILOエクストラバージンオリーブオイル天草100%リミテットエディション(100ml・11,880円)」は生産量が少なくあっという間に売り切れ。イタリア・トスカーナ産のオリーブオイルをブレンドした「AVILOエクストラバージンオリーブオイル天草スペシャルブレンド(100ml・3,888円)」も人気。容器は天草陶石の高浜焼。
右:天草産オリーブオイルとトルコ産オーガニックオリーブオイルを使ったコスメ。ハンド&ネイルクリームや洗顔フォーム、ボディオイルなど、どれも保湿力は抜群。

 個人経営の小規模農園も島産オリーブオイル作りにいそしんでいる。「こびらオリーブ園」は、吉岡英二・愛さん夫妻が無農薬でオリーブを栽培する農園。休耕していた土地を開墾し、2010年に植えたオリーブの樹も、1000本に成長した。剪定した葉を使ったリーフティーや葉を練りこんだクッキーも製作中。まだ市販するには至っていないが、電話やウェブ経由での取り寄せや、天草空港で毎月第2日曜日に行われる「天草空港マルシェ」で販売している。

抗酸化作用のあるオリーブオイルと同じ効果が期待できるオリーブリーフティーは、ほろ苦い味。「クッキーにオリーブオイルをかけてみると、赤ワインにもいけますよ」と吉岡愛さん。

 日本に初めてオリーブオイルを持ち込んだのは、17世紀のポルトガル人修道士だと言われている。宣教師が暮らしていた4世紀前の天草でも、オリーブオイルが使われていたかもしれない。そんなことを思いながらいただく天草のオリーブオイルは、どこか南蛮文化の香りがして味わい深い。

天草オリーブ園AVILO
所在地 熊本県天草市五和町御領蛍目1580-1
電話番号 0969-32-0366
営業時間 9:00~17:00
定休日 無休
URL http://www.avilo-olive.com/user_data/amakusa.php

こびらオリーブ園
所在地 熊本県天草市五和町二江2463
URL http://ameblo.jp/tubomi-2011/entry-11771335616.html
Facebook https://www.facebook.com/cobiraolive

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2014.06.27(金)
文=芹澤和美