わたしがアウトドアで出会った「忘れられない景色」

「私の好きな大雪山エリアにある白雲岳に登ったときの景色です。初夏にはまだ雪渓が残り、雪の白とハイマツの緑が縞(しま)模様に見えるので『ゼブラ雪渓』と呼ばれています。

 このときは層雲峡に車をデポして、赤岳、小泉岳、白雲岳、北海岳、黒岳と日帰り縦走しました。大雪山に入ると、山頂からでも街が見えず、“どこまでも山!”って感じなんです。深い自然に身を置いている感覚が、とても好きです」

――そんなエリナさんがアウトドア初心者に伝えたい、「アウトドア半径を広げるコツ」とは?

「私は、テンションが上がるようなかわいい服やアイテムを身につけてアウトドアを楽しんでいます。昔は“ガチガチ登山”って感じの製品が多かったと思いますが、最近は本当にかわいいアウトドアブランドやアイテムがたくさんありますよね。なので、自分が楽しくなるようなアイテムを見つけて、自然のなかへと出かけてみてはいかがでしょうか。アカットでも、ふだん着のような感じでアウトドアを楽しめるかわいい洋服をつくっていきたいなと思っています」

Acut(アカット)

2020年に立ち上がった、オーダーメイドシャツ&トラウザーブランド。洋希さんがオーナー、妻のエリナさんがプロデューサーを務め、運営している。洋希さんはビスポークテーラー。その知識や技術を活かしたカジュアルブランドとしてアカットを立ち上げた。山好きのふたりが考案したウール素材のシャツは、そのデザインと機能をハイカーから支持され人気に。当初は通販を想定していたが、「対話するなかでつくりたい」との思いから現在は札幌市内での店舗や、全国各地で開いている受注会、LINEでのやりとりを通じて、一人ひとりの要望を聞いたオーダーメイドシャツやトラウザーなどを手がけている。洋希さんはオーダーメードスーツの「LINEAsartoria」を運営する。
https://www.instagram.com/acut_official/

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一ノ瀬 伸(いちのせ・しん)

ライター。1992年、山梨県市川三郷町生まれ。立教大学社会学部卒業後、山梨日日新聞記者、雑誌「山と溪谷」編集者などを経て2020年からフリーランス。時事やインタビューのほか、旅や自然、暮らし、精神などに関する記事を執筆している。

Column

【アウトドアブランド社員に聞く!】外遊びを楽しむための必携リスト

ちょっと遠出してキャンプやハイキング、身近な自然でバーベキューやピクニック……そんなアウトドアの時間をいっそう楽しくしてくれるのが、機能的で素敵なアイテムたち。でも数多く発売されているアウトドアグッズの中からどれを選べばいいのか迷ってしまう。そこで外遊びの達人である、アウトドアブランドの社員たちにおすすめを聞いてみよう。

2025.08.01(金)
文=一ノ瀬伸
写真=鈴木七絵