誰にでも平等な大地くんのような人になりたい

――撮影現場の雰囲気は、どのような感じでしたか?
スタッフさんもキャストの皆さんも、ドラマとほぼ同じメンバーが揃ったので嬉しかったですね。一年ぶりの撮影ですが、僕の気持ち的には2、3日前の撮影の続きぐらいのテンションで、「ただいま!」「おかえり!」と迎えてくださり、アットホームな感覚でした。ただ、そこに新たなキャストさんが入って来られるので、「もし、自分だったら緊張するかも?」と思っていたんです。
でも、曽田(陵介)くんは一緒にフットサルをしたこともありましたし、トータス松本さんもラジオ番組での共演を通じて仲良くさせていただいていますし、池田朱那ちゃんも以前、ドラマ「スーパーのカゴの中身が気になる私」で共演していたり、ほとんどお会いしたことある方ばかりだったんです。そうなると、「僕の方から話しかけるしかないな」と思い、ちょっと頑張りました(笑)。
――『おっパン』における大地のみどころは?
ドラマ版での大地くんは、みんなが頼れる輝かしい太陽のような存在だったと思うんです。でも、映画版ではパートナーである円先輩と遠距離結婚になってしまい、とても寂しそうで、ちょっと人間味が出ていると思います。ドラマ版とは違った表情を出したので、新たな一面が見られると思います。
完成した映画を観た誠さん役の(原田)泰造さんも、「可愛い大地くんが観ることができたうえ、人間味を知ることができて良かった」と仰っていたので、そこに注目してほしいですし、その状況から「好き」でどう乗り越えようとするのかという話もあるので、最後まで楽しんで観てほしいです。

――改めて、大地というキャラクターの魅力は何だと思いますか?
誠さんに対して、「変えた方がいいですよ」ではなく、「変われますよ」と言えることもそうですし、バイト先の店長の佐藤さんにもそうですし、いろんな人に対して、尊敬しているからこそ、誰にでも同じ対応ができるところです。自分をしっかり持っているからこそ、余裕ある対応ができて、決して否定せず、ちゃんと受け入れることができる。それによって、みなさんが少しずつ変わっていく。
そういう意味でも、「おっパン」の世界に、大地くんがいるのと、いないのとでは大きく違うだろうなと思っています。僕も大地くんみたいに人と話すことが好きなので、演じながら「僕もより大地くんみたいな人になりたい」と思っていました。
2025.07.08(火)
文=くれい 響
写真=平松市聖
ヘア&メイク=朴映宣(Luana)
スタイリング=中瀬拓外