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バーガーは甘さとよく合う!? 意外な組み合わせがクセになる絶品メニュー

 ここからは同店自慢の料理を見ていきましょう。

●「ピーナッツバターアンドエッグマンバーガー」(1,914円)

 ジューシーな牛肉100%のパティ、表面はカリッと中はモチっとしたバンズ、プルプル食感のオムレツ、フレッシュなレタスとトマト。そんなこだわりの具材たちと見事なマリアージュを見せるのは、手作りピーナツバターとメープルシロップの滑らかな甘さと香り。落合さんが『個人的なベストバーガー』と評するだけあって、一見ミスマッチにも思えますがその相性は抜群です。

 この味の相性へのこだわりこそMcLeanの真髄。ハンドチョップパティが流行している今のグルメバーガー界で、あえてクラシカルなミートグラインダーを使ったひき肉スタイルを選んでいるのも、お肉を前面に出しすぎるのではなく、あくまでバーガー全体の美味しさを表現したいからだそうですよ。

●「バーベキューバッファローウイング」(1,320円)

 お酒も楽しめる同店の良さを存分に味わうにはこのメニューがオススメ。落合さんが「ウチのクラフトビールと一緒にこいつをガブリとやってみてほしいです」と語る通り、バッファローウイングはアメリカでは人気のお酒のお供だそうで、手をベトベトにしながら豪快にかぶりつき、ビールをゴクリといくのが本場スタイルなのだとか。

 チリパウダーを中心とした爽やかな香りが特徴のオリジナルスパイスを染み込ませた手羽先は、カラッとジューシーな仕上がり。これに自家製のスモーキーで甘みのあるBBQソースがたっぷりと絡まっており実に美味。気がつくと夢中になってかぶりついていること請け合いです。

 また、一緒に付いてくるブルーチーズソースにチキンをどっぷりと浸けて味変にチャレンジするのもオススメ。見た目ほど重くないチーズソースは、どこかヨーグルトソースのような爽やかさが印象的でした。

●「アメリカンチェリーパイ」(825円)

 チェリーパイはアメリカ人にとってソウルフードとも言っていい懐かしの味だそうですが、日本では食べる機会もそう多くはないメニュー。そんなレアな味を味わえるのも同店の魅力です。

 一番上には“クランブル”と呼ばれるイギリス発祥のクッキー風のそぼろ状の生地がカリッと焼き上げられています。その下には程よい酸味と甘みの煮込んだチェリーとピーナッツベースの滑らかなフィリングの層があり、それらを香ばしいサクサクのパイ生地が包み込んでいます。これらを付け合わせのバニラビーンズのたっぷり入ったアイスと一緒に口に運べば、自然と笑みがこぼれてしまうはず。

 

 道路を隔てた向かいには、3店舗目となるスイーツやアイスをスタンドスタイルで味わえる牧歌的な店構えの『McLean-GOOD OL' PARLOR-』もあり、蔵前はさながら“McLean経済圏”とも言える賑わいを見せています。東京のブルックリンを訪れた際は、ぜひここでご飯からスイーツまで味わい尽くしてみてはいかがでしょう。

Mclean OLD FASHIONED DINER

所在地 東京都台東区蔵前2-5-4
電話番号 050-5872-2921
営業時間 11:30~21:00(L.O.20:30)、日曜~20:00(L.O.19:00)
定休日 無休

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2025.06.13(金)
文=むくろ幽介
写真=志水 隆