1周年を祝う、特別なきんとん

もうひとつ、1周年を記念した特別なきんとんがある。こちらはオンライン予約のみで提供されている、祝いのひと品だ。
なんと、越中・富山、桝田酒造店の「満寿泉 純米」をきんとんに使うという。

“祝い酒”にちなんだこのお菓子は、餡玉にもちょっとした工夫がある。餡玉にごく薄い求肥をまとわせ、少しだけもっちりとさせ、お祝いの「お餅」の雰囲気を。

日本酒が使われているのは、そぼろにする餡。少量だが、香りと味を段階に分けて、手間をかけて含ませているため、風味は豊か。「満寿泉」は1月に作られる酒粕入りの羊羹にも使われており、餡との相性は折り紙付きだ。

仕上げには金箔を添え、日本酒、餅(求肥)、金と、まさに日本のお祝いに使われる素材が揃い、1周年を寿ぐお菓子となっている。
ふわっとしたそぼろから広がる、純米酒の豊かなコクと香り。もちっとした求肥の食感と重なり、一口ごとに幸福な気持ちになるはず。

2025.04.10(木)
文=CREA編集部
写真=志水 隆