戸塚安行駅から徒歩25分で到着

 川口市といえば、貧しくも明るく懸命に生きる若者を描いた映画『キューポラのある街』の舞台という印象だが、戸塚安行周辺は全く違う。

 川口市の南部は荒川沿いに広がる平坦な土地で、JR川口駅などが位置する賑やかな地帯だ。一方、戸塚安行は川口市の北東部に位置し、安行台地の小高い丘陵地帯にある。関東ローム層に覆われているため植木が盛んなわけである。

 緑地帯もありなんとなく牧歌的な田舎という雰囲気である。そしてなにより空が広い。いい所だ。高速道路の下を通り、すぐに左折してそのまま直進する。

 25分ほどで道の駅・あんぎょうに到着した。 

デカい施設にそばの香りが漂う 

 樹里安は5階建てで、前には鉄骨ガラス張りの巨大な温室スペースもある。想像以上に大きな施設だ。

 そして、敷地に入ってすぐにそばうどんの幟(のぼり)が目に入った。それと同時にそばつゆの香りが漂っている。ただそれだけでワクワクする。 

 「枇栾」は「ローズハウス」のあった場所で営業していた。

 到着したのは午前10時半過ぎ。すでに先客が数名、そばをすすっていた。年配の夫婦、子供連れ、年配の親子、納品に来たオジサン……。

 カウンターには、春菊天、かき揚げ天、ごぼう天、ちくわ天、コロッケと、さまざまな天ぷらがそろっている(嬉しいニュース1つ目)。「ローズハウス」では天ぷらはかき揚げ1種類だった。

 券売機とにらめっこして、「春菊天そば」と「玉子」の食券を購入し、お姐さんに「そばで」と告げた。 

 その時、あることに気が付いた。

2025.03.22(土)
文=坂崎仁紀