9時45分からは「松の間」で両陛下、秋篠宮皇嗣同妃両殿下に愛子さまが続き、佳子内親王や皇族方も並ばれた。
両陛下は内閣総理大臣、閣僚、衆参両院議長、最高裁長官、各国の駐在大使公使夫妻、宮内庁職員などから数時間に渡って挨拶を受けられた。愛子さまも御所に戻られたのは、夕方になってからだという。
ようやく一息ついて、夕食には丸餅の京味噌仕立ての雑煮や祝い魚などを召し上がるのが、恒例だそうだ。
大切な祭祀を引き継いでいきたいという思い
翌2日には「新年一般参賀」にお出ましになった。皇居の長和殿のべランダから5回にわたって、集まった参賀者に手をふられた。
さらに新年行事は続く。愛子さまは3日に宮中三殿で元始祭の儀、三笠宮邸で故・崇仁親王妃の百合子さまの喪儀にご出席。4、5日の週末は新年初めての休日となったが、週明けには昭和天皇祭皇霊殿の儀にご出席された。
愛子さまは昨年、公務へのお出ましが少ないと一部のメディアに批判されたが、実は報道されることのない祭祀には積極的に参列されている。1月30日にも「孝明天皇例祭の儀」に陛下とご一緒に参列なさった。
「愛子さまは、皇室にとって大切な祭祀を引き継いでいかれたいという思いが強いと拝察しています」(宮内庁関係者)
1月10日には「講書始の儀」で3人の学者から「古代の衣服と社会・国家・国際関係」などの講義を受けられた。
愛子さまは淡いミントグリーンのドレスで臨まれ、幼い頃から古代の衣服などや歴史における衣服の移り変わりなどにご関心が高かったこともあり、1時間ほどの講義を身じろぎもせずに耳を傾けられていた。講義では大阪大学の武田佐知子名誉教授が“古代に6人・8代の女性天皇が現れたのは、男女同形の礼服の存在は大きいと思う”という見解を述べるなどした。
2025.02.13(木)
文=友納尚子