ロンドンではミュージカル鑑賞も
両陛下は、それまでにも海外で学ぶ大切さは発言されていたが、愛子さまに海外経験を早くから薦めたいとはお考えではなかったといわれた。
「皇室は特別な環境にあり一般の人との出会いは限られていることから、学校の友人たちと継続した良い関係を保つことはとても重要なことだといいます。高校生だった愛子さまは、友人たちと過ごされているととても楽しそうだったことから、留学のご希望を聞いた時に、殿下(当時)は愛子さまの人生に大きな機会となるのではないかとお考えになったのではないでしょうか」(皇太子殿下とお付き合いのあった音楽家)
イートン校での愛子さまは、寮生活をしながら3週間のプログラムに参加。
「授業は英語で、イギリスの文化を学ぶため博物館や史跡を訪問なさった。ロンドンではミュージカル鑑賞もなさったようです」(前出・元宮内記者)
自立した留学生活を満喫なさって帰国された愛子さまは、東宮御所(当時)でもこれまで以上に身の周りのことを積極的になさり、人を気にかけられるようになられたといわれた。その年の宮内庁の文化祭でも、英国でお友だちと撮った風景や召し上がったデザートなどの写真をコラージュした作品を出品。写真を観ているだけでも楽しさや熱量が伝わってくるようだった。
愛子さまが2022年(令和4年)に初めて歌会始の儀に寄せられた和歌「窓」も、英国についてのものだった。
〈英国の 学び舎に立つ時迎へ 開かれそむる 世界への窓〉
歌には友人たちとのささやかな日常や学ぶことの喜びがあった。
陛下も今年6月の英国への外国訪問を終えられたご感想の中で、「若い世代の人々が、今後もお互いの国に対する関心を深め、両国の相互理解と友好親善に大きな役割を果たしていくことを期待しています」と述べられた。
愛子さまが日本赤十字社の仕事として、両陛下とご一緒に3回目の海外に行かれる日が来るのもそう遠くないかもしれない。
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2025.01.02(木)
文=友納尚子