表紙撮影の裏話も特別に公開します!
撮影の日、外はあいにくの雨模様だった。「2人のいる空間の中に、自分も一緒にいるんじゃないかと錯覚できるような」寛いだ雰囲気の写真にしたいと、編集部が選んだ撮影場所は、都内屈指の高級住宅街にあるハウススタジオ。
1階にあるリビングルームで、フォトグラファーがライトのセッティングを終えた頃、最初にヘアメイクと着替えを終えたユンホさんが現れた。「よろしくお願いします」とあの低音ボイスで挨拶しながらカメラの前に立つ佇まいは、どこから見てもゴージャスかつエレガント。黒目がちな瞳とあくまでさり気ない“微笑み”のオーラに、それまでひんやりしていた場の空気が熱を帯びはじめる。フォトグラファーの切るシャッター音が鳴り響き、写真がモニターに映し出された瞬間、それを見ていたスタッフが思わず「カッコいい!」と声をあげ、ユンホさんの表情も思わずほころぶ。
音楽は流していない室内では、淡々とシャッター音だけが響き渡っていた。大きな動きをするわけでもないのに、そのシャッター音に合わせてユンホさんの瞳や口元が変化する。静かなのに、彼らがいる場所はちゃんと音楽的なのだ。途中、「静かですね」とユンホさんが呟き、ピンと張り詰めていた空気が少し緩んだ。
ユンホさんのソロ撮影が終わると、メイクルームからチャンミンさんが登場。ボアのついたレザージャケットは、胸元の開け具合が難しく、スタイリストさんがベストのシルエットを模索するように、「こうはどうだろう?」と言っては写真を撮り、それをチェックしながら、繊細に角度を調整していく。そんな中で、スタッフから「どれがいいと思う?」と意見を求められたチャンミンさんは、大きな目を見開いて、「皆さんにお任せします」と言った。最高にカッコいいジャケットのシルエットが決まってからは、驚くほどスピーディにソロ撮影は進んだ。フォトグラファーの「OKです」の声を聞いて、メイクルームに戻ろうとする途中で、スタッフとすれ違いざまにグータッチ。
ツーショット撮影になると、2人の呼吸がピッタリ合う。ソロカットのときは無音だったけれど、「ここからは音楽を流そう」ということになり、マネージャーさんが選曲を始めた。最初にスピーカーから流れてきたのは、森高千里さんの「雨」。女性ヴォーカリストのバラードは、撮影の中にちょっとした物語性をもたらし、2人の表情も心なしかしっとりしていった。その次に流れてきたのがプリンスの「Purple Rain」。どうやらマネージャーさんは、「今は雨縛りで」と決めたらしい。こちらもバラードだが、壮大なメロディに合わせ、ところどころチャンミンさんは指と首でリズムを刻んでいた。
ニットに着替えてからは、2階に上がってプライベートルームでリラックスした雰囲気の撮影。1つのイヤホンをシェアしながら、これまでの東方神起の楽曲を一緒に聴く2人。見つめあったり語り合ったりする中で、兄弟に見えるときもあれば、友達同士に見えるときもある。その後のBGMに選ばれたのは、OASISやGREEN DAYなど洋楽のヒットチャートで、二人一緒に音に合わせて軽く揺れるシーンは、まさに「この空間に入ってみたくなる」ひとときだった。
この日のサプライズは、CREA編集長が発掘してきた19年前の東方神起の宣伝資料。曲の入ったカセットテープのケースに、日本デビューに向けてのアピールポイントが書かれた紙が挟まっている。「こんなふうに、宣伝素材を作って配ってくださっていたんですね。僕も初めて見ました」と愛おしそうにカセットを手に取るユンホさんと、「せっかくなので、写真撮っていいですか?」と言って、スマホで撮影を始めるチャンミンさん。
インタビューが始まろうとするとき、CREAが35周年だという話をすると、「35周年ということは、つまり何年に創刊したんですか?」とチャンミンさんが質問した。編集スタッフが「1989年です。ベルリンの壁の崩壊が始まったり、世界中でいろんなことが起こった年です」と答えると、「そんな記念すべき年に生まれた雑誌なんですね」とユンホさんが言って、「大先輩ですね。僕らもまだまだ頑張らないと」と続けた。
インタビューの内容は、『CREA』2025年冬号でお楽しみいただけます。通常版(全8ページ)と特別版(CREA Due 2025冬号 Special edition/全16ページ)では異なるインタビューを掲載していますので、どちらもお見逃しなく!
CREA 2025年冬号
『贈りものバイブル』
定価980円
CREA Due
『贈りものバイブル』
定価1,210円
東方神起(TOHOSHINKI)
2003年結成、05年日本デビュー。1986年生まれのユンホと88年生まれのチャンミンの卓越したパフォーマンスで、アジアのみならず世界的な人気を誇る。現在、アリーナツアーで全国8都市を巡回。東京ドームでの追加公演を2025年4月に開催することも決定した。
直筆サイン入りポラを2名様にプレゼント
CREA2025年冬号、CREA Due 2025冬号 SPECIAL EDITIONいずれかをお買い上げの方に、直筆サイン付きポラをプレゼント♪ 応募〆切は2025年3月6日(木)消印有効。詳細は誌面をチェック!
東方神起 20th ANNIVERSARY
ALBUM『ZONE』
東方神起の日本デビュー20周年を記念したオリジナルアルバム。20周年記念に相応しく、DISC-1にはすべて新曲の全13曲、DISC-2には昨年リリースした「Lime & Lemon」ほか、新録曲含む7曲を収録した全20曲を収録。CD(通常版) 5,500円。
衣装クレジット
チャンミン レザーブルゾン 552,000円、ニット 110,000円、パンツ 153,000円、シューズ 88,000円、ベルト 40,000円/すべてLEMAIRE(エドストローム オフィス) ソックス/スタイリスト私物
ユンホ コート 234,000円、シャツ 129,000円、パンツ 166,000円、シューズ 146,000円/すべてLEMAIRE(エドストローム オフィス) タンクトップ/スタイリスト私物
チャンミン ニット 94,600円、デニムパンツ 39,600円/ともにA.PRESSE(カバーコード) シャツ 38,500円/HEUGN(イデアス) シューズ(参考商品)/Jalan Sriwijaya(ジー・エム・ティー) 時計(タンク ルイ カルティエ) 2,059,200円/Cartier(カルティエ カスタマー サービスセンター) ソックス/スタイリスト私物
ユンホ ニット 83,600円/A.PRESSE スニーカー 15,400円/adidas(ともにカバーコード) パンツ 48,400円/WEWILL(ウィーウィル) スカーフ 38,500円、ベルト 41,800円/ともにHEUGN(イデアス) 時計(カルティエ プリヴェ「トーチュ」) 4,884,000円/Cartier(カルティエ カスタマー サービスセンター) ソックス/スタイリスト私物
イデアス
電話番号 03-6869-4279
ウィーウィル
電話番号 03-6264-4445
エドストローム オフィス
電話番号 03-6427-5901
カバーコード
電話番号 03-6452-3072
カルティエ カスタマー サービスセンター
フリーダイヤル 0120-1847-00
ジー・エム・ティー
電話番号 03-5453-0033
Column
気になるあの人に35の質問!
35周年を記念して、CREAが用意した35枚のカードに書かれているのは、子ども時代の夢、愛読書、仕事を行うときのルーティンから、ワードローブの定番、今日のバッグの中身まで、旬のスターの人となりに迫る、35の質問。気になるあの人がめくって答えるQ&Aインタビューシリーズ。
2024.12.25(水)
文=菊地陽子
写真=上澤友香
スタイリング=松下洋介
ヘア=EZ
メイク=Choi Seon Hye
協力=AWABEES