防水性シェルの撥水加工が環境問題に

 防水性シェルは表地、メンブレン、裏地の2層または3層構造になっており(シェルによる)、裏地にメンブレンの膜を樹脂で圧着して、外からの水をブロックし、汗は蒸気にして外に出すようにできています。

 防水性素材に水をはじく撥水加工を施して、水を水玉のように弾くのが撥水機能です。今までアウトドア業界では、有機フッ素化合物(PFAS)を使用したDWR加工という方法で撥水していましたが、生分解性のない環境負荷の高い化学物質であることが近年問題になり、世界的に使用を禁止する流れになっています。

 パタゴニアでは有機フッ素化合物(PFAS)を含まない防水性能と透湿性の高い素材の研究を10年前から行っており、2025年1月よりすべてのシェルがPFAS不使用のものになります。

 新しい防水透湿性素材はいままでの環境負荷の高いフッ素樹脂加工とは撥水性能のパフォーマンスが異なるので、これからの防水性シェルはいままで以上に日常でのケアが大事になってきます。

パタゴニアの「Wash Party」へGO

 パタゴニアでは「防水性シェルを洗濯することが当たり前のカルチャーになる」ことを目指し、11月16日(土)まで、全国各地で「Wash Party」を開催中。防水性シェルのお手入れや、メンテナンスの方法を、パタゴニアの製品担当スタッフが教えてくれます。

 防水性シェルの機能を保ち、何年も長持ちさせるためには、こまめな洗濯が大切です。家で適切にお手入れすれば、お気に入りのシェルを何年も愛用することができますよ!

パタゴニア日本支社 カスタマーサービス

https://www.patagonia.jp/

2024.10.30(水)
文=湊谷明子
写真=平松市聖