映画『ラストマイル』が公開中の満島ひかり。人気女優が台湾で感じたことは……。

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 台湾の魅力にハマりたてホヤホヤだという満島ひかり。今回の撮影では台南まで足を伸ばした。

「昨年11月に、アン・リー監督が主導する台北金馬映画祭のマスタークラスの講師として招かれました。皆のダンスから始まるハッピーな映画祭で、エンタメを盛り上げようとする雰囲気が面白くて。台北のお友達もできて、そしたら皆に台南に行くべきと薦められて」

 初めて訪れた台南。そこは自身の故郷を彷彿とさせる場所だった。

「古い街並みが残っていて、自分が育った頃の沖縄に似ている気もしました。きっと、日本で育った誰もがそう感じるのかもしれませんね。人々も素朴で、感情をピュアに真っすぐ表現する印象がありました」

 

 8月23日に公開される主演映画『ラストマイル』では、大手ショッピングサイトの物流倉庫のセンター長を演じている。

「多くの人がミクロのことに想いを馳せている時に、マクロなことを考えている、視野の広すぎる主人公が最初は全然掴めなくて。でも、完成した作品を客観的に観たら面白い映画だと思いました。私たちの日常と隣り合わせの物流を扱う物語では、止まらない"社会"の切なさと、だからこそ、ほんの少しでも人と人の間に生まれる、温かみの尊さが描かれています」[みつしまひかり 1985年11月30日生まれ。沖縄県育ち]

撮影 野田祐一郎
ヘア 吉田麻衣子
メイク 星野加奈子
スタイリング Babymix
撮影協力 ANA
シャングリ・ラ ファー イースタン 台南
(Shangri-La Far Eastern,  Tainan)

2024.09.05(木)
文=「週刊文春」編集部