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父が毎朝コーヒーを淹れる背中を見ながら育った

――家でコーヒーを飲む際のこだわりはありますか? 種類によって飲むカップを変えているとか?

 そうですね。例えば、浅煎りのコーヒーを飲む時にはちょっと薄いカップにしています。うすはりグラスで飲むことも。逆に、深煎りの場合は、ぽってりとしたファイヤーキングで飲みますね。厚みのあるガラスの口当たりが合う気がして。雰囲気までひっくるめて、コーヒーを楽しみたいですね。


――そもそもコーヒーにハマったきっかけは何だったのでしょうか。

 父の影響です。コーヒー関連の会社に勤めていたので、毎日自社の豆を挽いてコーヒーを淹れていたんです。その姿は今も鮮明に覚えています。子どもの頃は飲めないから、カフェオレをつくってもらって。それが好きでした。

 父は芸人になることには反対でしたが、僕が押し切って勝手に一人暮らしの家を借りてしまったんです。ならばもうしょうがないってことで、送り出してくれる時にコーヒーセットを贈ってくれました。そのセットで初めて自分で淹れたのがはじまりで、毎朝コーヒーを飲むのが習慣になりました。

 芸人の生活って移動も多いし、時間が不規則にもなるんですけど、コーヒーのおかげでちゃんとリラックスできてる。仕事にもいい影響を与えてくれてると思います。

ヤーレンズ・出井隼之介(でい・じゅんのすけ)

2011年に楢原真樹とコンビを結成。2014年に活動の拠点を大阪から東京に移す。M-1グランプリ2023準優勝。趣味はおいしいコーヒーを入れること。
X:@Yarlens_Dei

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2024.09.05(木)
文=藤井そのこ
撮影=平松市聖