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「撮らずにはいられない! わがままでも愛される“天才”」

写真家・清水奈緒さん

» 写真家・清水奈緒さんが撮影した愛猫デコ

「猫はどんな瞬間も絵になる。撮らずにはいられません」。そう話すのは、清水奈緒さん。毎日欠かさず、愛猫のデコにレンズを向けているという。

 キジトラ長毛の野性的な風貌と“ぽんぽん”が付いたようなボブテイルが愛らしいデコとの出会いは12年前。スタイリスト石井佳苗さんの飼い猫が産んだ仔猫を譲り受けた。

「はっきり覚えていないけど、その1年くらい前に『猫と暮らしたいな』と石井さんに話していたみたいで。運もタイミングも良かったですね。生後2カ月まで母猫のメグちゃんに育ててもらってからお迎えしました」

 物おじしない兄弟猫と違って引っ込み思案だったというデコだが、すぐに清水さんには懐き、迎えた初日から首に巻きつくようにして眠った。

「今も毎晩一緒にベッドに入り、朝は私が起きるまでベッドにいてくれる。とても付き合いがいい猫なんです。年々私以外に懐かなくなっているから、出張のときはちょっと心配ですが」

2024.08.08(木)
文=熊坂麻美
写真=清水奈緒

CREA 2024年夏号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

猫のいる毎日は。

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定価950円

人生に大切なことを猫は全部知っています。過去や未来ではなく、いまを生きること。必要なときに食べ、好きなときに眠ること。人に気を使いすぎないこと――。そう、猫は最高! それにしても、私たちはなぜこんなにも、この不思議な生き物に魅了されてしまうのでしょうか。1998年に日本の女性誌ではじめて「猫」を特集し、パイオニアだったCREAが、終わらない猫ブームが続くいま、12年ぶりに、猫と人との幸せな関係を紐解きます。