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うちの子ベストショット①「ananの表紙みたいな表情の鳥」

――初めて飼う種ということで、驚きもあったんじゃないですか。

 犬って心が通じてるような感覚を持つじゃないですか。ぜんいつは名前を呼んだらこっちを見て飛んできて、何? っていう感じでこくっと首を傾けて顔をのぞいてきたり、芸もたくさん覚えてくれたりするんです。こんなにコミュニケーション取れるんやと驚きましたし、懐く度合いはかなり高いんだなとも感じましたね。

 あと、しつけも覚えてくれて、めっちゃ大好物なものを目の前にしても「待て」ができるし、「ここじゃなくてあっちで食べて」って指したほうに飛んでくれるんです。

 けど、気をつけなあかんなと思ったのは鳴き声。近隣の方が寛容だったことには感謝してますし、角部屋やったからよかったんですけど、壁の薄い家やとクレームが絶対に来るレベルの音量でギャー! って鳴くんです。僕はたまたまほんまに運がよかっただけですけど、下調べしてから飼わないと大変なことになるなと思いましたね。

――食べる量も多いんですか?

 この子はよく食べますよ。僕は獣医さんに連れて行く目安として、体重と食事量を大事にしてるんです。動物って病気を隠すじゃないですか。鳥も基本群れで行動する生き物で、体調が悪いと置いていかれることがあるから気づかれないようにするんで、僕も気をつけて観察してるんですけど、この子は4年間で一度も食欲が落ちたことがなくて朝昼晩と食べます。

 鳥を飼っている方に話を聞くと、朝エサを入れてそのままっていうことが多いらしいんで、もしかしたらあげすぎですって思われるかもしれない。けど、めっちゃ元気やし、太って飛べないこともない。変に減らして体調を崩すのも嫌なので、今はそうしてます。今日、取材前にエサを買ってきたんですけど(と、買ってきたエサを取り出す)。

――これでどれくらい保つんですか?

 1ヵ月半から2ヵ月くらいですかね。けど、このシードタイプはカロリーと脂質が高いので、健康のためにペレットもあげるようにしてます。ペレットはあんまりおいしくないらしくて(笑)。それだけにするのはちょっとかわいそうというか、ストレスが溜まるとよくないので、多く摂りすぎないように気をつけながら両方あげてます。

2024.07.30(火)
文=高本亜紀
撮影=今井知佑
写真=PANA