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 劇場版『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト』で、劇場版オリジナルキャラクターのアンナ・シェルビーノに扮した生見愛瑠さん。声優業、俳優業にとどまらず、バラエティー番組では等身大の姿を見せ、雑誌の誌面ではモデルとして活躍するなど、めまぐるしい日々を軽やかに駆け抜けている。

 いくつもの顔を持つ生見さんとは、いったいどのような人物なのだろうか。彼女の素顔を知るべく様々な質問をぶつけてみたところ、てきぱきとクレバーに答えてくれた。自分の“個性”を大事に進んでいる、生見さんの今を後篇ではインタビューする。

インタビュー前篇を読む


冷たいと思われて、友達ができづらい

――インタビュー前篇ではご自身の個性について「情緒が一定」「感情の上がり下がりがない」と表現されていました。その個性で困りごとが発生することはありますか?

 ありますー! めちゃくちゃ友達ができづらいです。自分から動いたりもしないので、「ごはんに行こう」ともあまり言わないですし、とにかく冷たいと思われがちです。普段は本当にアニメ、ゲームを見る生活をしています。心を開くのにも時間がかかるので、本当に限られた人しか友達はいません。

――例えば冷たく思われないために、コミュニケーションを取る上で意識していることはありますか?

 「はじめまして」の方と出会う機会が多い仕事なので、極力、社交的に見えるようには気をつけています。仕事でもプライベートでも、相手のいいところを探したり、会話のネタになるようなことを見つけたり、意識しています。だって……気まずいのが一番ドキドキしちゃうから。最初の会話で、相手がどんな方かなんとなくわかるじゃないですか。最初に相手が何と言ってくるのかをよく見て、聞いて、ドキドキしながら話しかけています。けど……だんだん地のさっぱり具合が出てきちゃうんですよね(笑)。

せっかちすぎて、予約の段階でメニューも注文?

――インタビューをしていても、非常にテンポよく応えてくださいますもんね。小気味よく言葉が出てくる方なので、ご自身のことをよくわかっていらっしゃることが伝わります。

 すごくありがたいです。けど、というよりも私、めっちゃせっかちなんですよ。もう、超絶せっかちです! スピード感は会話だけでなく、おそらく何事にもあるんだと思います。悩まないし、試着もしない。ごはん屋さんに行くときも、予約の電話の段階でメニューを頼んじゃいます。「今から行くんですけど、これとこれとこれとこれを先にお願いしていいですか?」と必ず言っちゃいますね。

――用意周到!無駄が嫌いなんですね?

 無駄、嫌い! 大嫌いです! 待っている時間、すごーく嫌です(笑)。家でも、帰宅してから寝るまで絶対に座らないんですよ。やれることをばーっとやってちゃんと寝る、みたいな。

――ぼーっとするのも嫌いですか?

 嫌いですね(笑)。全然しない。常に何かをしてます。

2024.08.01(木)
取材・文=赤山恭子
写真=平松市聖
ヘアメイク=菅長ふみ(Lila)
スタイリスト=伊藤ミカ