ナポリの人々にとってのソウルフードであるピッツァの店に、ここ数年変化が起きている。歴史ある老舗に加え若手職人が頭角を現し、新旧の魅力が百花繚乱。ピッツァ王国はますます面白くなっていた。
2回に渡り新旧それぞれ3軒ご紹介。
小麦と発酵の研究を繰り返し、軽やかな生地を実現
◆DIEGO VITAGLIANO(ディエゴ·ヴィタリアーノ)
![コンテンポラリー系の「ディエゴ・ヴィタリアーノ」の“クロッカンテ・マルゲリータ”はチーズをかけた後、もう一度窯に入れて焼く。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/0/5/1280wm/img_05312a3ea7a21efd0378e8b6ad662297207431.jpg)
2023年の「50 トップ ピッツァ ワールド」で1位を獲得するなど、数々のコンテストでの受賞歴を持つ、注目のピッツェリア。
![老舗のカルムネッラで修業をしていたというディエゴ氏。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/0/9/1280wm/img_0910caccd508fe14ff2cbbc67e8c5abd178452.jpg)
2016年にナポリ郊外のポッツォーリに最初の店を開いたオーナーのディエゴ・ヴィタリアーノ氏は、生地への研究心が高く、従来の発酵法とは違うやり方で水分量の多い生地を作り上げた。
![生地の豊かな風味と軽やかさが楽しめる“マルゲリータ・コンテンポラネア” 8ユーロ。カンパーニア州産ファランギーナの香り高いワインはグラス4€](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/5/c/1280wm/img_5ce350eb3e840545894c6512a7100504172697.jpg)
軽やかで食べやすいピッツァは、ブームが終わったら消えるだろうと言われていたが、現代のライフスタイルとマッチして瞬く間に話題となり、昨年12月ナポリ市内に新たな店をオープン。
![“クロッカンテ・マルゲリータ” 10ユーロは具材をのせてから2度焼きすることで、もちもちでパリパリとした食感になる。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/e/8/1280wm/img_e8d9130e8c2d5d6e316b65624349b302202297.jpg)
今や人気ピッツァ職人となったディエゴ氏だが子供のころは学校嫌いで、父親の手引きで市内の名店に修業に行かされ、技術を習得するまで帰ってくるなと言われて、この道に入ったそう。
![ポップなアートが飾られ洗練された店内。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/7/f/1280wm/img_7fd6b2448b061ac061bf782e05aba887154035.jpg)
ピッツァの世界にのめり込んだ彼は、グルテンフリーやラクトース(乳糖)フリーなど健康志向のメニューも取り入れ、発想豊かにさらなるピッツァの魅力を広げている。
![グルテンフリーは19種のピッツァと、2種の前菜を展開している。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/5/2/1280wm/img_5292554edad3c5723e33ad726b3732ba169965.jpg)
![サンタルチア地区にある新店舗のほか、ナポリ市内に2軒、海外出店にも意欲的だ。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/e/4/1280wm/img_e4c08c4543a3de8861eb451ceb49c64a167375.jpg)
DIEGO VITAGLIANO(ディエゴ·ヴィタリアーノ)
所在地 Via Santa Lucia 78, Napoli
電話番号 081 18220660
営業時間 12:00~15:15、19:00~24:00
https://www.diegovitagliano.it/
2024.07.15(月)
文=祝 美也子
写真=橋本 篤
コーディネート=祝 美也子
CREA Traveller 2024 vol.3
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。