◆通潤橋

 「通潤橋」は、1854年に白糸大地に農業用水を送るために建設された、日本最大級の石造りアーチ水路橋です。現在も現役で使用されています。

 水路の長さ約123.9m、橋の長さ約76m、橋の幅約6.3m、水面からの高さ約20.2m、アーチの半径約27.6mの規模を持ち、1960年には国の重要文化財に指定されました。さらに2023年には国宝にも指定され、その価値は高まるばかり。

 橋には約124メートルの通水管があり、中に詰まった蓄積物を取り除く放水(土砂吐き)機能を搭載。橋の中央部から放水する様子は豪快で、間近から眺めると迫力満点。

 石造アーチ式水路橋で放水ができる橋は日本でも通潤橋だけ。放水のタイミングはHPの放水カレンダーでチェックしてみて。有料で橋の上から放水の様子を観覧することも。近くには通潤橋資料館もあり、架橋までの工程や構造などを詳しく知ることができます。

見ごろの時期:4月~11月(2025年5月7日(水)〜7月11日(金)までは農地灌漑のため休止。同じく12月から3月までも通潤橋の石材の凍結を防止するため休止)

通潤橋(つうじゅんきょう)

所在地 熊本県上益城郡山都町長原
https://tsujunbridge.jp/

◆草千里ヶ浜

 草千里ヶ浜は、阿蘇五岳の1つである烏帽子岳の北麓に広がる湿地帯。標高およそ1,100mに位置し、緑の草原には放牧された馬がのんびりと歩く、牧歌的な風景が広がります。

 この草千里ヶ浜の全景を望めることができる「草千里ヶ浜展望所」はおすすめのスポット。阿蘇中岳の噴煙を目の前に、晴れた日には遠く金峰火山や島原半島の雲仙普賢岳など、阿蘇以西火山の並びを一望できます。

 すぐ近くには「ニュー草千里」という物産館やカフェ・食堂が入っている複合施設もあり、阿蘇の魅力を食事やお土産で堪能することも。ドライブがてら訪れてみるのもおすすめです。

草千里ヶ浜(くさせんりがはま)

所在地 熊本県阿蘇市草千里ヶ浜
https://kumamoto.guide/spots/detail/210

2024.07.10(水)
文=CREA編集部