この記事の連載

「初対面の人となかなか打ち解けられない」「普通にしているつもりなのに、怒っているの? と聞かれる」…など、コミュニケーションに悩みは付き物。その悩みは「顔を動かすことで解消できます」と話すのが、「顔のヨガ」ブームの第一人者である間々田佳子(ままだよしこ)さんです。表情筋を自由自在にコントロールして、コミュニケーションの質をアップするままだよしこメソッドを、『伝わる顔の動かし方 コミュニケーションは見た目が9割』よりご紹介します。


放置しがちな顔の上半分の筋肉

 これまでにも触れたように、人間の顔は約50の表情筋で構成されています。

 私たちは体を動かすとき、肩やひじ、股関節など必要な関節を動かして筋肉を伸び縮みさせますが、顔の関節は、あごにある「顎関節」の1カ所のみ。

 日本語が口もとだけで発音できる言語であることもあいまって、どうしても力を入れやすいあご周辺の筋肉を使いがちになり、逆に、顔の上半分の筋肉は放置しがちになります。

 あごを使って顔の筋肉を横や下方向に引くので、頬や口角は下がり、加齢によっても顔の下半分が伸び……こうして、顔の下半分ががっちりした、三角形に広がった顔になっていってしまうのですね。

 コアフェイストレーニングでは、ざっくり言って「上向きに走る筋肉群」をしっかり使えるようにトレーニングしていきます。

 逆に、これまで無意識に使いがちだった「横や下向きに走る筋肉群」はできるだけ使わないよう、うまく力を抜けるように練習します。

 具体的には頬や目のまわりの筋肉、つまり、顔の上半分をもっとしっかり使うということ。

 トレーニングを通して表情筋をコントロールできるようになれば、顔の表現力を高められますし、それこそ、コミュニケーションにおいて絶大な力を発揮する「TPO顔」をつくれるようになるのです。

2023.11.28(火)
著者=間々田佳子