漫画家・水木しげるの代表作の一つ『悪魔くん』の完全新作アニメーションが本日11月9日よりNetflixにて世界独占配信された。
新作アニメ『悪魔くん』は、梶裕貴さんが演じる悪魔くんこと埋れ木一郎と、古川登志夫さんが演じるメフィスト3世がバディとなって不可思議な事件を解決していく物語。かつての「悪魔くん」ワールドの空気を纏いつつ、新しく生まれ変わった本作への想いについてバディである2人にお話をうかがった。
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一人二役のメフィスト親子の会話シーンに盛り上がっていた
――今作には、古川さん以外にも三田ゆう子さん(初代悪魔くん役)をはじめ、1989年のTVアニメ版から引き続きキャスティングされた方が多くいます。
古川 皆さんにお会いした途端に、同窓会のようになりましたね。89年版『悪魔くん』は、個人的にとりわけ印象に残るメモリアルな作品なので、再び参加できてうれしかったです。
――『うる星やつら』(2022年)での諸星あたるの父親役に続き、劇中での世代交代を象徴するような役です。
古川 僕は、おもしろがってやっているんですよね(笑)。自分が誰かの役を引き継ぐのはプレッシャーですけど、今回は先にやっているのが自分ですし。引き継ぐ側はたいへんですから。梶さんをはじめ新規に参加される方たちを、できることはなんでもサポートしていこうという意識はありました。
梶 そのお心遣いに、とても感謝しています。大先輩の皆さんが本当にあたたかく迎えてくださって。安心しましたし、すごくうれしかったですね。おかげ様で、作品づくりをしていくうえでのコミュニケーションに苦戦することなくアフレコに臨むことができました。
――古川さんはメフィスト2世と3世の二役を、どう演じ分けましたか?
古川 どっちがしゃべっているのか、わからなくなるかもと不安はありましたが、「まぁ、親子なんだから声が似ててもいいだろ」と居直って演りました(笑)。
2023.11.13(月)
取材・文=加山竜司
撮影=細田 忠