傷んでいる髪やバサバサの髪が「傷んで見えない」方法もある

 とはいえ、髪の毛が傷んでいる、あるいは過剰にすいた髪だからといって、ゲームオーバーではありません。

 髪の毛はスタイリング次第で、「傷んで見えない」ようにすることもできます。

▼ヘアオイル・バームで艶っぽくすると、ダメージには見えない

 髪の毛は、艶を出すとダメージ毛に見えにくくなります。「ヘアオイル」「バーム」は付けるだけで濡れたような質感になり、艶感が出るので、雰囲気が一変するアイテムです。

 濡れた髪は、光を反射しやすい「ミラーボール」を髪にくっつけているような状態です。オイルやバームも、髪に「オイルの油膜」を張ることで濡れた髪と同じような効果を演出するので、ブリーチ毛でも傷んで見えにくくなる上、油分の重さによってバサバサ感も抑えられるという最強アイテムです。

 特に最近は、ストレートタッチでタイトな濡れ髪にするスタイリングが注目されています。しっかりめにオイルを付けた後にコームを通して、真っ直ぐな束感を作るのもオススメです。

▼ブローやストレートアイロンで、髪の面を整える

 先述した通り、髪の毛はウェーブがあるほど艶が出にくくなります。対して、髪をストレートにスタイリングすると、光を一定方向に反射しやすくなり、艶が出やすくなります。

 そのため「面を整える」ようにブローしたり、ストレートアイロンを使ったりするのも効果的です。特に、ストレートアイロンは「面を整え」つつ髪に熱を与えるわけですが、熱を与えた後にキューティクルが一時的に閉じるため、圧倒的な艶感が出ます。

 さらに、髪が真っ直ぐな方が「手触りも良くなる」といったメリットもあります。

▼暗めのカラーにすれば、ダメージに見えない

 ダメージを負った髪は、髪色が明るくなります。そのため、人は無意識に「髪が明るい=ダメージ毛」と認識しています。

 これを逆手にとって、ヘアカラーを暗めの色で落ち着かせると、ダメージ毛を「傷んでいないように見せる」ことができます。

 明るい髪色は、傷んだ毛先が目立ちやすいですし、そもそも暗い色の方が黒く霞んで毛先のダメージが見えにくい、という利点もあります。

 また、髪色は寒色(グレージュやアッシュ系)よりも、暖色(赤やピンク系)の方が艶やかに見える傾向があります。夏仕様に髪色を明るくしていた方も、暖色でトーンダウンすると、秋らしさを先取りしつつ、ダメージを目立たなくさせることができるでしょう。

 髪の毛のダメージについて、少し理解が深まったのではないでしょうか? ダメージ対策と理想のヘアスタイルとのバランスをとりながら、秋のファッションを楽しめるといいですね。

2023.09.09(土)
文・イラスト=操作イトウ