これについては、保護ケースを導入して持ちやすさを改善するなど、ユーザの側で工夫するしかありません。ただし本製品の場合、本体左側の背面も全面がディスプレイとなっているため、背面全体を覆うことはできず、保護ケースで防げる範囲は限られています。どれだけ相性のよい保護ケースを入手できるかで、快適さは大きく変わってきそうです。

いまいちなところ4:やっぱり気になる価格。修理費も要注意

 本製品でネックになるのはやはり価格です。25万3千円という価格は、同じ容量で比較するとPixelシリーズ最上位のPixel 7 Proのおよそ2倍で、スペックの高いノートPCともほぼ同等。軽い気持ちで買える価格ではありません。ここをどのように折り合いをつけるかが最大のポイントなのは間違いないでしょう。

 なお本製品の購入に当たっては本体の価格だけでなく、万一破損させた場合の修理費もチェックしておきたいところ。本製品は特殊な構造ということもあり、正規修理業者による内側のディスプレイの修理費用は148,500円と、スマホ1台が余裕で買えてしまうほどの金額です。

 その一方、ドコモやau、ソフトバンクといったキャリア版では、万が一の修理の場合は、各キャリアが提供している保証プランによってサポートされるので、コスト的には割安で済む可能性があります。スマホはふだんSIMフリーモデルを購入している人も、本製品に限ってはキャリア版を選ぶというのも、リスクヘッジにはよい方法かもしれません。

2023.08.13(日)
文=山口真弘