1月13日、皇居・松の間で行われた「講書始の儀」。天皇皇后両陛下は、深沢克己・東京大学名誉教授をはじめ、3名の権威ある学者から講義を受けられた。
雅子さま、淡い“水”色のローブ・モンタントでお出まし
「雅子さまは淡い水色のローブ・モンタントでお出ましになりました。2008年の新年一般参賀では、同じドレスにメレダイアで豪華に装飾された三連パールのチョーカーを合わせていらっしゃいましたが、今回はシンプルなアクセサリー遣いで知性漂う着こなしです。深沢教授の講義テーマ『地中海交易』から、海を想起させる水色を選ばれたのかもしれません」(歴史文化学研究者・青木淳子氏)
「海」と「交易」は天皇陛下との縁も深い。オックスフォード大学留学中は「テムズ川の水上交通」を研究。皇太子時代の2005年には、講演にて歴史学者フェルナン・ブローデルの著書『地中海』を引き「海は人と人とを隔てるものではなく、結びつけるもの」と述べられた。
「自由に外出できないお立場もあってか、人や物を運ぶ“道”に小学生の頃から強いご関心があったようです。現在は海路から派生して、水害や発展途上国の飲み水問題など『水全般』に研究対象を広げていらっしゃいます」(皇室解説者・山下晋司氏)
陛下は本年も学びの海へ漕ぎ出されている。
2023.02.04(土)
文=「週刊文春」編集部