徐々に世界を旅する人も増えてきましたが、自由に海外へ行かれなかった時期に、日本が誇る四季折々の魅力に改めて気付かされたという人も多いようです。

 だから今こそ、手が届くところにある日本の魅力を再発見してみませんか?

 キンと冷えた冬は星空がきれいに見えるように、風景もクリアに映し出します。このシーズンだからこその美しさに出会いたいもの。

 特集では、各エリアの観光の達人に、その地が誇る自慢の絶景・風物詩について教えてもらいました。

 今回は、奈良県観光公式サイト「あをによし なら旅ネット」担当スタッフが選ぶ、冬の風景をご紹介します。

 日本の各地に息を呑むような素晴らしい景色が広がっています。この先の旅の参考にどうぞ!

» 日本の隠れ絶景・風物詩リスト


◆若草山焼き

 若草山焼きは、毎年1月の第4土曜日に開催される奈良の伝統行事。山上の鶯塚古墳に葬られた霊魂を鎮めるために始められたと伝わる祭礼で、山麓から点火された御神火が全山を覆う光景が見ごたえ抜群。

 「奈良市内を見下ろす奈良のシンボル・若草山で行われる冬の代表的行事。春日大社・興福寺・東大寺の神仏が習合し、先人の鎮魂と慰霊、さらには奈良全体の防火と、世界の人々の平安がお祈りされます。

 冬の古都の夜空を赤々と染め上げ、山が浮かび上がる様は壮観。また、山焼き開始前には豪華な打ち上げ花火が冬の空を彩ります」(奈良県観光公式サイト「あをによし なら旅ネット」担当スタッフ)

開催日:2023年1月28日(土)

若草山焼き(わかくさやまやき)

所在地 奈良県奈良市雑司町(奈良公園内 若草山)
http://yamatoji.nara-kankou.or.jp/02nature/01mountain/01north_area/wakakusayama/

◆月ヶ瀬梅溪

 月ヶ瀬尾山の湖岸から中腹にかけて広がる月ヶ瀬梅溪は、関西屈指の梅林として知られる国の名勝。

 「2月中旬から赤や白の約1万本の梅の花が咲き始め、甘酸っぱい香りとともに、花々の織りなす見事な景観を望めます。

 この梅は鎌倉時代中期に真福寺の境内に植えられたのが始まりとされ、その歴史に思いを馳せながら眺めるのもおすすめです」(安藤さん)

月ヶ瀬梅溪(つきがせばいけい)

所在地 奈良県奈良市月ヶ瀬尾山
https://yamatoji.nara-kankou.or.jp/02nature/06forest-tree/01north_area/tsukigasebaikei/

2023.01.01(日)
文=佐藤由樹